第6・7回ユニバーサルデザインまちづくりワークショップに参加

 第6・7回ユニバーサルデザインまちづくりワークショップ(UD・WS:12/5(土)AM/PM)に参加した。

 今回も義父宅にいる時だったので、帰京した。
 朝5時に起きて、まず体温計で体温を測った。
 35.6度であった。
 洗面をし、朝食を軽く摂った。
 マスクをかけて、近くのコンビニで毎日新聞、おにぎりと500mlのペットボトルのお茶を買った。
 ローカル線、新幹線を乗り継ぎ、東京駅には9時頃に着いた。
 東陽町駅には9時半頃に着いたので、そのまま、江東区文化センターに行った。

 会場受付で4班と言われた。
 体温を聞かれたので答えた。
 入口にある消毒液で手を消毒した。
 席について、ネームプレートを胸につけた。

 私の班は私、視覚障害者のN女史、区職員のY女史、相談員のN氏の4名+1名(ファシリテータのS氏)であった。
 今回も6つの班だった。
 席には、資料が置かれていた。
 プログラムの資料(裏に江東区文化センター周辺の地図)とアンケート用紙の2セットである。
 プログラムについては末尾に添付する。

 待ち時間には、隣の人に話しかけずにいた。

 まもなくワークショップ(WS)が始まった。
 あいさつでは江東区の担当者から話があった。
 続いて、区から委嘱された進行グループP社のM女史から、今日の進め方についての説明があった。

 まずお話ということで、車いすのファシリテーターのK氏が簡単な講演を行った。
 目の見える人と見えない人がいるとする。
 そこに資料が渡される。
 目の見える人はそのまま読める。
 でも目の見えない人は読めない。
 資料を音声に変換したものを用意するか、点字に変換したものを準備しないといけない。
 今までの医学モデルでは目に見える人に焦点が当たっているから、目の見えない人は不都合な存在に映る。
 でも社会モデルの視点で見ると、なぜ点字資料が用意されていないのか、というように社会の側の不備が指摘される。
 社会が人の多様性に追いついていないのが問題なのである、とする。

 他の人との平等、という点で、目の見える人には情報が多い。
 でも社会全体の利益になるように世の中を変えていかないといけない。
 これがユニバーサルデザイン(UD)の考え方である。

 今まで普通に歩けていた人が突然歩けなくなった。
 車いすを使わないといけなくなった。
 でも車いすはどこに売っているのかわからない。

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         図1 車イスの種類の例(アマゾンカタログより)

 (今は通販でも売っているが、私もわからないので調べてみた。車いすの直販センターのようなものがある。車いすということでなくても、足を骨折してしまうと、もう普通の生活は送れなくなる。回復までの1か月は松葉づえで歩くので、障がい者と同じ状態になる。)
 普通のマーケットで揃うようにならないといけない。

 他の人との平等ということで、目の見えない人に普通の資料を渡して、さあ読めというのはどうか。
 目の見えない人にはその人に適したやり方があるということである。
 そこには合理的配慮という考え方が必要になる。
 この考え方の背後には、人間の尊厳が関わってくる。
 個人の尊厳は尊重されなければいけない。
 これは日本国憲法第12条にも通じるものである。

 そういうことを踏まえて、障がい者にはまず声掛け、から始まる。
 断られたらどうしよう。
 多くの人がそのことを怖れている。
 でもそこにはいいことをしている、という気負いがある。
 周りの目が気になる。
 断られたら決まりが悪い。
 声掛けはいいことなのか。
 当り前のことと考えるようにしたい。
 息をするように触れ合うことである。
 一緒に楽しむようになれればいいのではないか、と説明した。

 次にM女史から「これまでの振り返り」ということで、第1回から第5回までのUD・WSでの各班のまとめを説明した。
 資料の4ページ以降に各班のまとめが数ページにわたって記載されていた。

 第1回目は亀戸文化センターが会場であり、キックオフで社会モデルの考え方の講演主体であった。
 第2・3回も亀戸文化センターが会場で亀戸の商店街や神社等を巡るまちツアーづくりの準備という設定を置き、そこでどういうツアーがいいかという企画を考えてまちを下見して歩いた。
 第4・5回は江東区文化センターが会場で、まちなかでの情報収集ということで、イースト21のショッピングタウンに行って、昼ご飯を食べて、飲み物を買うという設定と、江東区役所前からバスに乗って東京駅まで行くと仮想設定して、どのように情報を得るか考えて欲しい、ということだった。

 各自が自分の印象に残っていることは何か、ということで、私の場合は第2・3回での「みそ知る」ツアー企画であった。

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         図2 みそ知るツアーでの佐野みそ店の様子

 私は行きたいと思わなかったが、多数決で、みそを販売している店に行くツアーとなったことであった。
 しかし、この印象に残っていることは気づきのワークシート(後述)の様式に当てはまらないので困ったな、と思った。

 次に、「ゆめま~る」訪問であった。
 私たちの班は足の悪いN氏と視覚障がい者のN女史がいたので、スケジュールの通りに歩いて行くと時間が足りないので、彼らだけはタクシーを利用した。
 ゆめま~るに着くと、店の中に入った。
 12/5は土曜で定休日だったので、店員はいなかった。

R2-12-8R1 ゆめま~る部屋の様子.jpg
         図3 「ゆめま~る」の状況の一例

 そこで世話役のX女史(名前を聞いたが、忘れた。)に「ゆめま~る」のことを説明してもらった。
 社会福祉法人ゆめグループの1つで、全部で16グループが江東区内にある。
 「ゆめま~る」の語源は沖縄の言葉「ゆいまーる」(協働・助け合い)にゆめグループの「ゆめ」をつけた。
 「ゆめま~る」では焼き立てパン、産直野菜の販売を主に行っており、昼にはランチでカレー等の販売を行っている。
 働く動画を10分くらい見た。
 16人くらいの障がい者が9時から16時まで働いている。
 朝ミーティングでその日の役割分担を決めている。
 時給は100円くらいで、最低賃金は保証されていない。
 働いている人は19-64歳と幅があり、年上の人が指導者としてペアを組むことで作業する。
 しかし、コロナの影響で売り上げが落ちている。

 質問では、タイムカードはあるのか、履歴書はどうするのか聞いた。
 タイムカードはある、とのことであり、履歴書は親などが書いているようである。
 ここで、B型作業所で働いた経験のあるN女史が店の売り上げは成り立っていないはず、と厳しい意見を言い、X女史も認めた。
 ここでB型という用語があったので、後で調べてみた。
 「就労継続支援B型」は、年齢や体力などの面で雇用契約を結んで働くことが困難な人が、軽作業などの就労訓練を行うことができる福祉サービスのことらしく、公的な支援費用が支えになっているようである。
 司会のM女史はこの「ゆめま~る」を知っていたわけではなく、「るーくる」というお店でパンを買ったらおいしかったので、それで「ゆめま~る」にたどり着いた話をしてくれた。
 「ゆめま~る」に代表される店舗の最終目標としては、きちんと働けて店舗として普通に買物ができるようになること、という言葉が印象的であった。

 この店を出て、会場まで戻り、そこでおにぎりを食べた。

 午後からはまず午前中の振り返りからである。
 私もみそしるツアーのことを話したが、どうも気づきのワークシートになじまなかった。

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         図4 佐野みその種類が豊富

 ここで視覚障害者のN女史が面白いことを言った。
 N女史は道がわかっているのに、健常者で道がわからない時に逆に教えてあげたい、ということを言った。
 つまり、通常は健常者が障がい者に何かできることはありませんか、と聞くのが一般的なのに、障がい者が健常者に教える、という逆のパターンもあり、ではないかと言う。
 発想の転換というか、逆転の発想である。
 親切の一方通行でなく、親切の相互扶助の考え方である。
 私も含めて健常者にはなかなか浮かばない発想である。

 この後、内部障がいを持つO女史と車イスのS氏が「社会参加・働く」をテーマに報告をした。
 O女史は最初に、障がいって何?と聞いた。
 身体障がい者手帳を持つ人が約4百万人いる。
 このうち内部障がいの人は30%いる。
 UDで困るのは医療依存度が大きいことである。
 体調を崩すと外出できなくなる。
 働くことができなくなる。
 身障手帳を持っている。
 医療費控除は優遇されている。
 難病の人は法定雇用率の対象外である。
 だから一般採用枠で就職に臨まないといけない。
 カミングアウトをどうするか、もある。
 内部障がいのように症状が目に見えない人は健常者扱いになる。
 カミングアウトすれば体調不良時には考慮してもらえるが、いたわりの目で見られる。
 日々接していく中で周囲の対応力が上がっていく。
 ヘルプマークを持っているが、つけないで優先席に座るとけしからんと怒られることもある。

R2-12-13R1 ヘルプマーク.jpg
         図5 ヘルプマークの例

 あると安心して優先席に座れるが、ヘルプマークをつけたくないという人もいる、と説明した。

 続いて、車イスのS氏が話した。
 障がい者の旅行サポート業務を行っている。
 支援学校の生徒を旅行に連れて行く場合のサポートをする。
 1学年10人くらいである。
 質問として、一番遠い旅行は何か、と聞いた。
 修学旅行には行かない。
 東京ディズニーランドが多いという。
 ディズニーランドに行く時も、本人の希望でなく親の希望である。
 バスはリフトバスを使う。
 大型でも30名定員である。
 地方から東京に出てくるときはバリアフリーのホテルを探す、という説明であった。

 この後に気づきのワークシートに関する発表があった。

R2-12-12R1 気づきのワークシート.jpg
         図6 気づきのワークシートの例

 気づきの一例として、足の悪い人と一緒に目的地に行く時に、現状分析と改善方法をまとめたものである。
 この例に沿って、午前のまとめ、ということだったが、なかなかの難問であった。

 発表者は各班のファシリテーターである。
 1班では車イスでトイレはどこか探さないといけない。
 車イスのSさんは知っている。
 地図にトイレ情報があるといい。
 音響信号(横断歩道を渡る時の合図)の使い方が難しい。

R2-12-13R1 音響式信号機の例 警視庁.jpg
         図7 音響式信号機の例

 ミソソムリエは面白かった。

R2-12-13R1 佐野みそ ソムリエ.jpg
         図8 ミソソムリエ

 聴覚障がい者は口頭で伝えられないので、UDトーク(音声を文字化するスマホアプリ)が使える。
 今はコロナの影響でマスクをかけているので、口元がわからないので読めない、と発表した。

 2班ではお店の人と聴覚障がい者が身振り手振りでわかるまで伝えていた。
 スカイツリーがここから見えるよ、という言葉を視覚障がい者も楽しんでいるから、遠慮不要である。
 みそしるツアーで暗いバーの店があり、駅から遠いが危険はないのか、と発表した。

 3班では車イスの人は路地の方が安心できる。
 車イスの人が店に入れるか予め確認する。
 心臓の悪い人がいる場合がある。
 エレベータは健常者は遠慮した方がいい、と発表した。

 4班では聴覚障がい者がいる時は後ろから自転車がくるのが怖い。
 みそしるツアーが面白かった。
 目を貸す、目を借りる、という言い方を視覚障がい者はする。
 視覚障がい者が健常者に教える、という逆転の発想があってもよい、と発表した。

 5班ではイースト21のセルフレジの使い方がわからなかった。
 高齢者は苦手だろう。
 点字ブロックを気づかないで踏んでいることがあった。
 弱視の人は点字ブロックの黄色を見て使う。
 声かけについて聴覚障がい者には工夫が必要である。
 うまくコミュニケーションしないといけない、と発表した。

 6班では鯉を飼っている池がある、と言った。
 聴覚障がい者が流ちょうに話していると、健常者はそのことを忘れてしまう。
 セルフのコーヒーの注文の仕方がわからない時に店員を呼ぶが、混雑している時は気が引ける。
 車イスの利用できる店を予め調べておく、と発表した。

 この後に、「ゆめま~る」、内部障がいのO女史、車イスのS氏の仕事について各班で議論された。

 それをまとめて発表するというところで、4班ではファシリテーターのS氏が視覚障がい者のN女史を指名した。
 N女史は同じような作業所で働いた経験があるので、適任と思われたようである。

 1班では、「ゆめま~る」は健常者と障がい者が交流する場所として必要である。
 おいしいランチがある。
 取組にフォーカスしてもよかった。
 福祉to福祉である。
 UDとしての福祉施設でない魅力があった、と発表した。

 2班では、「ゆめま~る」の先輩・後輩の関係が大事である。
 働くのが楽しそうだ。
 レジで1本指を使ってやっているのをスタッフが見守るのがいい。
 ヘルプマークがなくても助け合うのが当たり前になって欲しい、と発表した。

 3班では働くのが楽しそうだ。
 役割分担をしっかりやっている。
 両親の意志決定でいいのかどうか。
 内部障がいのある人が優先席に座るのは難しい。
 ヘルプマークを使えばいいが、付けたがらない人もいる、と発表した。

 4班では、議論の収拾がつかなかった。
 UDとは何か。
 健常者から障がい者、だけでなく、障がい者から健常者へ、の働きかけがあってもいい、と発表した。

 5班では、衝突があってもいい。
 そこで人と人とで乗り越える。
 本人の希望を伸ばすのがいい。
 障がいは広い。
 制度による区分がある。
 段差のバリアフリーもあきらめると先へ進まない。
 ヘルプマークのレッテルを貼ることでいいのか。
 聴覚障がい者でヘルプマークの人もいる、と発表した。

 6班では、旅行への支援の話が出た。
 車イスの旅行はバスのリフト付きの手配等を行う。
 家族の助けになる。
 プロの身障者支援旅行社がある。
 一般の旅行よりお金がかかる。
 家族以外の支援には抵抗もある。
 「ゆめま~る」は一般社会である。
 でも賃金が100円/時と安い。
 マッチング(一般社会への橋渡し)の難しさがある。
 支援員の利用や情報開示があるべきである。
 会社側がいかに身障者を見つけるか。
 仕分けに特化した方がいいのではないか。
 企業側に身障者への無知がある。
 企業の理解の向上が必要である。
 ジョブコーチの導入がいいのではないか、と発表した。

 以上の発表について、M女史はファシリテーターのK氏に感想を求めた。

 この前電車に乗って寝ていた。
 近くの優先席にヘルプマークの人とニッカーボッカーの人がいた。
 傍の人がニッカーボッカーの人に立て、と言った。
 ニッカーボッカーの人は喘息持ちだった。
 優先席は障害の重い方が強いのか。
 譲り合いは大事である。
 「ゆめま~る」はなぜあるか。
 一般のマーケットで戦えないからか。
 製品卸に限られているからである。
 B型就労支援という制度があるのはいいことなのか、とコメントした。

 以上で今回のUD・WSは終了した。

 この後、江東区役所職員から事務連絡があり、アンケートを書いて欲しい、とのことだった。
 私は昼休みにほとんど書いていた。
 ネームプレートを外してその場に置いた。
 すぐに会場を後にして、東京経由で仙台の義父宅に戻った。

 長い一日が終わった。

 UDについては、これからも防災の視点を隠し味にして考えていきたいし、そのためにもこのUD・WSに可能な限り参加していきたいと思う。

<令和2年度 第6・7回ユニバーサルデザイン(UD)まちづくりワークショップ>
 1.日時:2020年(令和2年) 12月5日(土曜日) 10時~16時
 2.場所:江東区文化センター5階 第5、6、7会議室
 3.参加者:区民、相談員、区職員他
 4.プログラム
  10:00 開会あいさつ
  10:05 本日の進め方
  10:15 お話|多様性、他の者との平等、社会モデル、合理的配慮
  10:35 グループ毎に自己紹介
  10:40 ゆめま~る訪問  (1、3、5G)
      これまでの振り返り(2、4、6G)
  11:40 ゆめま~る訪問  (2、4、6G)
      これまでの振り返り(1、3、5G)
  12:40 ~ 休憩(昼休み) ~
  13:40 午前中のこれまでの振り返りの共有
  14:00 お話|様々な立場の人の「社会参加・働く」
  14:20 グループワーク ゆめま~る訪問やお話を聞いたまとめ
  15:10 ・発表準備
  15:15 発表・全体の意見交換
  15:55 まとめ 事務連絡、アンケート記入
  16:00 終了

 (今回事務局より提案された考え方2点)
  テーマ 「社会参加から考えるUD」
       ~多様性、他の者との平等、社会モデルをもう一度考える~
 <考え方>
  ・UDを社会参加の面で考える。
  ・できないのは障がい者が悪い、とする医学モデルに捉われないこと
  ・可能性を制限しているのは制度や仕組が悪いとする社会モデルで捉える。
  ・ワークショップで体験した具体的なエピソードの中に社会モデルをわかりやすく伝えるヒントがある。

 <進め方>
  (1)ふれあい工房ゆめま~る訪問
   「ふれあい工房ゆめま~る」を訪問し、そこで利用者やスタッフがどのような活動をしているか映像を見たり、お話を伺ったりする。
  (2)これまでの気づきをもとに「ワークシート」をまとめる。

 5.その他注意事項:
  新型コロナウイルス感染拡大防止の観点より、ご出席の際には事前に体温測定、マスク着用が可能な場合はご協力をお願いいたします。
  会場にはアルコール消毒液を用意いたしますので、ご利用ください。
  ご出席に不安のある方、あるいは当日(またはその直前でも)ご体調がすぐれない場合については、無理をせずご欠席いただいて結構です。
   -以上-

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