「コロナ収束後の公共圏」フォーラムをネット聴講

「コロナ収束後の公共圏」フォーラム(2020/7/16(木))をネット聴講した。

 6月の初めころには日本学術会議のHPに案内が出ていたように思う。
 でも聴講申込をしたのは6月24日(水)である。
 このフォーラムの正式名称は「メディアが促す人と科学の調和-コロナ収束後の公共圏を考える-」というものである。
 メディアとコロナの関連性について、であるので、どうしようか、と迷っていたものと思う。
 迷った場合には参加してみる、として申込をしたわけである。

 最初は学術会議講堂で開催、と表示されていたが、7月8日(水)にメールが来て、オンライン開催に変更になった旨のことが書かれていた。
 オンラインのアドレス連絡のメールが来たのが、開催前日の7月15日であった。
 YouTubeによる配信となるが、そのURLは公開しないように、となっていた。
 一般公開と同じだから公開してもいいのでは、と思った。
 プログラムは末尾に添付する。

 当日午後にはマイボトルを用意し、トイレに行ってパソコンの前に座ってYouTubeのURLにアクセスした。
 割と簡単にアクセスできた。
 開催挨拶・趣旨説明は日本学術会議副会長の渡辺女史が行った。
 オンラインで開催となった。
 録音・録画はしないで欲しい。
 本来なら日本学術会議講堂で議論しながら、という予定であった。
 コロナウィルス感染者が増えているので、オンラインに切り替えた。

 経緯としては、メディア分科会が今期より立ち上がっている。
 対話を重視するという会長の意向に沿って、政府、産業界、市民との3つの分科会を作った。
 でも他の分科会より難しい。
 日本のメディアの在り方はどうか。
 海外からの情報は入ってくる。
 でも日本からの発信力は弱い。
 若い人も取り込みたい。
 もっと幅広く、ということでこのシンポを開催することになった。
 政策に科学情報はどう活かされているか。
 今後の公共圏はどうなるか。
 分科会委員の三成女史は急遽予定が入り、欠席となる。
 オンラインシンポは地方の人が参加しやすい。
 子育て中の人も参加できる。
 質問は別途窓口から書いて欲しい、と言った。

 次に問題提起として、山極会長が説明した。
 対話重視としている。
 メリットもデメリットもある。
 アフターコロナで応用できないか。
 シチズンサイエンスができた。
「未来からの問い」(学術会議100年シンポに代わるものでネット上で動画等配信)を1年半かけて議論した。
 コロナで哲学者も話し出した。

R2-7-16-0 R1 山極会長 1.jpg
         図1 ポストトゥルース(真実)の時代

 技術と政策は分けて考える。
 エビデンスに関する信頼性が低下した。
 メディアがおかしくなった。
 人々の会話を分析した学者は、人々の会話の7-8割はゴシップ(ロビン・ダンパー)、相手の目を見て世間話せよ(ティモシー・シュナイダー)と言った。
 信頼を担保することが重要である。
 しかしインターネットは融和を導いているのではなくて、分断を煽る。
 フェイクは早く伝わる。
 「サピエンス全史」の著者ハラルは、嘘と作り事のポスト・トゥルース(真実)の時代に生きている、と言う。
 テレビ等のメディアは専門家のネットワークを熟知していた。
 大衆は信頼性の高いデータを待つだけであった。
 今はネットの時代である。
 情報収集はもちろん情報発信もできるようになった。
 ウィズコロナの時代である。
 アカデミアのルール作りをしている。
 オープンサイエンスである。
 メディアに係る人材育成も行っている。
 今九州豪雨である。
 そこの人たちに必要な情報は何か。
 死者が何人、(自分に関係ない)川があふれる、はどうでもいいことではないのか。
 山極会長はゴリラの研究をしている。
 人間社会は3つの自由を持っている。
 移動する自由、集まる自由、対話する自由である。
 対話することをもっとたくさん必要とする。
 それは科学によって支えられる。
 言語で作る同一意識が必要になる。
 真実とは何か。
 人々はストーリーを求める。
 どういうストーリーを共有するか。
 コロナはグローバル化に乗っかった感染症である。
 情報を使って信頼性をどう高めるか。
 現代は個人がメディアになり得る。
 オープンサイエンス、シチズンサイエンスにどう貢献していけばいいだろうか、と説明した。

 講演(1)では「Science誌の方針と最近の動向」というタイトルで、AAAS Science誌記者のNormile氏(ノーマイルと呼んでいた)が講演した。
 特派員として、1990年頃から活動している。
 5年前から中国にいた。
 今年1月に東京に来たが、中国に戻れない。
 8月には戻るつもりでいる。

 このScience誌は1880年にエジソンが設立した。
 週刊誌で12万部発行している。
 科学研究者の論文主体で、後は科学ニュースである。
 科学ウェブサイトに最新のニュースが載せてある。
 キーポイントは雑誌の読者は科学者、ウェブサイトは一般人が対象である。
 最近はコロナ対策が載せてある。
 本社はワシントンであるが、ロックダウンが3月にあり、入れない。
 以前災害計画を作った。
 外から関係者がアクセスできる。
 災害は台風や豪雪を考えていた。
 コロナは考えてなかった。
 今は全員テレワークである。
 最初のコロナ記事は3分の1くらい書いてある。
 新しいコロナの取材は米中EUの記者の協力でチームで書いた。
 EUの記者がWHOに連絡し、米では記者が専門家に聞く。
 ノーマイル氏は上海にいた。
 苦い経験として、SARSや鳥インフルエンザの記事があった。
 公衆衛生の危機に報道の責任はどうあるべきか。
 オンラインのページビュー(記事読み)は1月に1,500万ビューだったのが、2月に3,000万ビューと2倍に増えた。
 トランプ大統領の会見の隣の席にNIH(米国立アレルギー・感染症研究所)のファウチ所長がいた。

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         図3 トランプ大統領とNIHファウチ氏

 彼の言は正確な報道で信頼できる。
 トランプ大統領にパンデミックを伝えた。
 ファウチ氏はヒーローになった。

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         図3 ファウチ氏の像

 韓国のコロナ対策で車での検査がある。
 米国でもマスク着用が出てきた。
 中国はマスクをかけろと言ってきた。
 ピューリッツァーセンターの科学支援がある。
 ここの記事は価値がある。
 ここから資金提供された。
 ステイホームというが、研究者はできない。
 イラストは重要な理解ツールである。

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         図4 身体のイラストの例

 肺はもちろん体中にコロナは影響が出る。
 以前はオンラインは加入者のみが見られた。
 今はコロナに関してはオールフリーである。
 ワクチンは欲しくない人もいる、との説明があった。

 講演(2)では「テレビ・映画の脚本の作り方」というタイトルで、脚本家の大森女史が講演した。
 NHK朝ドラの「あさが来た」(波瑠主演)の脚本を担当した人である。
 来年のNHK大河ドラマも担当する。

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         図5 大森女史の顔

 ドラマはいろんな工夫がされている。
 最初監督を目指した。
 そのために脚本を勉強していた。
 脚本家は一般の人になじみがない。
 セリフがあってト書きがある。
 柱がある。
 プロデューサーと最初に話をする。
 それから台本を書く。
 それを撮影現場に持っていく。
 作家というより設計図を作っているイメージがある。
 「風のはるか」(NHK)、「デトロイトメタルシティ」「カイジ」「宇宙兄弟」を書いた。
 作品はバラバラである。
 科学に興味がある。
 この役者だったら、どんなドラマを作るか、からスタートすることが多い。
 原作がしっかりしているものの映像化、というものも増えてきた。
 ラブストーリーものは「不機嫌なシーン」という竹内結子さん主演のものを初めて書いた。
 内野聖陽さんが大学教授の役で出ていた。
 テントウ虫について勉強した。

 学生時代は勉強が好きでなかった。
 でも調べて脚本を書くのが楽しくなった。
 上智大学までカマキリを見に行ったこともある。
 自分で調べてみんなに知らせたい、と思うようになった。
 エジソンが日本の小学校にいたら、というのも作った。
 プラトンとソクラテスの言い争いも作った。
 エジソンが小学校にいたらはみ出す。
 伊東美咲さん主演の「エジソンの母」というのも作った。
 「10年先も君に恋して」という上戸彩さん主演のドラマでは、宇宙エレベータの話も出てきた。
 この時、内野聖陽さんがまたこのドラマにも出ていて、縁を感じた。
 タイムトラベルはどうやったらできるか。
 調べたことを載せたいとどうして思うか。
 ドラマを見ているより、ドキュメンタリーの方が面白い。
 竹野内豊さん主演の「この声をきみに」は数学者の話である。
 ポアンカレ予想はどうなっているか。
 数学者の頭の中はどうなっているのか。
 リアルなことが面白い。
 人間の本当の気持ちが入っている。
 大森女史が面白いと思うものをみんなに見せたい。
 でも今は減っている。
 ウェブ上で好きなものだけ見る人が多い。
 何かきっかけを作ってあげられればいいのか。

 今は幕末に興味がある。
 オランダから情報が入ってくる。
 続いて英米からも入る。
 渋沢栄一の物語で、銀行を作った人である。
 ペリーが乗ってきた船を浦賀で見た日本人が、なぜこれを作りたいと思ったか。
 今は「未解決の女」が8月にできてくる。
 学者にいろんなことをしつこく聞く。
 広い視野を持ってドラマを見て欲しい、と説明した。

 講演(3)では「インターネット時代の情報発信と共有」というタイトルで、サイボウズ(株)のなかむら女史が講演した。
 サイボウズという会社にいる。
 登山と旅行が趣味だが、ステイホームでできない。

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         図6 なかむら女史の顔

 サイボウズはITソフトの会社である。
 スケジュールの登録ソフトなどを作っている。
 従業員は1,000人弱である。
 大阪府の保健所のコロナ対応が紙とFAXだったのをITソフトに変えた。
 すると他でも使われだした。
 働き方でも取り上げられる。

 ネット時代の発信と共有が重要である。
 情報の現状としては、スマホに多くのアプリがある。
 2020年で44兆GBの情報が出ており、体感は不可能である。
 縄文時代は食物のある場所だけぐらいでよかった。
 今は情報量が格段に多い。
 世代によって情報源が違う。
 スマホかパソコンか電話か。
 上の世代は音声情報が多い。
 若い世代は文字重視である。
 どういう手段で情報を伝えるか。
 誰もが発信できる。
 ネットの普及による。
 おいしい店はここ、ということもできる。
 発信がメディアを動かすこともある。

 かつて情報は伝えるものだった。
 でも今は一方的な情報は不満である。
 情報が少ないと、隠しているのかと勘繰られる。
 今、情報は伝達でなく共有である。

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         図7 オンラインでの情報共有の例

 ビッグデータをいかにうまく使うか。
 研究の世界の情報共有が一般の人でもそうなっていく。
 どういう共有の仕方がいいのか。

 テレワークの人も多い。
 いかにオンラインで仕事をするか。
 職場にある情報をオンラインに載せることが必要になる。
 そこでよく使われる情報にFAQ(Frequently Asked Question :よくある質問)がある。
 同じことをいろんな人から聞かれる。
 出張したいんだけど、それはさっきA氏からも聞かれたし、B氏にも説明したけど。
 あるある、の質問の共有である。
 サイボウズの役員会の議事録がある。
 役員会には社員も出られる。
 どういうことを話したか、後で聞かれることもある。
 議事録の共有で、決定会議をまた聞かなくてもいい。
 そこから議論もできる。
 情報の格差を少なくできる。
 ワイワイ騒ぐ。
 オンラインでも議事録を残す。
 オフラインとオンラインの両方で残す。
 情報源が世代で違う。
 コミュニケーションの得意・不得意がある。
 プログラマーが半分いるので、キーボードで会話、という人も多い。
 Web上で登録できる意見箱を設ける。
 議事録ではプロセスをオープンにする。
 なぜそうなったか文句を言う人も多い。
 プロセスも書く。

 テレワークはストレスが多くなる。
 ポジティブな言葉を多めにする。
 円滑なコミュニケーション、情報は共有、プロセスはオープンという3つのことを心がけて欲しい。
 山極会長に会うのを楽しみにしていたが、オンラインで残念である。
 五感で親密さは出てくる、と説明した。

 講演(4)では「情報通信技術から考える科学情報発信」というタイトルで、国立情報学研究所の喜連川氏が講演した。
 メディアはどう動いているかについて話す。
 紙雑誌は壊滅状態である。
 電子書籍は増加している。
 紙+電子は少し上がっている。
 今はスマホかタブレットで気軽に見える。
 2019年はシンボリックな年だった。
 テレビとネットが逆転していた。
 テレビを見ながらスマホをいじる。
 広告はネット側にシフトしている
 じっくりと本を読むより、エアメディアに向く。
 報道も刹那的である。
 ツイッターを監視することが効率的である。
 東北大でシステムがダウンしたことがメディアに出た。
 貧弱な資金でシステムを組むとダウンする。
 大学の先生は4月以降必死である。
 ネット用のコンテンツ(講義試料)を準備しないといけない。
 Post Truthの時代である。
 基点はブレグジット(英国のEU離脱)である。
 ブレグジットは誘導されたものである。
 ザッカーバーグ(FACEBOOK創始者)は公聴会に呼ばれた。
 「いいね」ボタンをうまく利用する。
 人の右左の思想をコントロールしている。
 アフリカの選挙はコントロールされている。
 日本では丁寧に報道されていない。
 FACEBOOKは5,400億円払わされた。
 日本の「ポスト真実」は何か。
 2016年のDeNAに代表される虚偽情報がある。
 (調べてみると、日経新聞に記事があった。DeNAの関連する医療情報サイトが医学的な根拠のない情報を多く載せている、とのことらしい。)
 人がフェイクな情報をコンピュータに流すとどうなるか。
 DARPA(米国国防高等研究計画局)で、ツイッターボットを見破れるか試した。
 どれが嘘か。
 テキストジェネレータか人間が作った記事か。
 コンピュータが作ったのか。
 スピーカーもフェイクがある。
 病気で声が出にくくなった人のために、若い時の声を自動生成できる。
 逆に使うとオレオレ詐欺に利用できる。
 どうやって声を作るか。
 どうやって声を見破れるのか。
 LANCETGATEというツイッターの情報サイトがある。
 数万人のファクトでこういう事実がわかった、とする。
 でもそのデータは信用できるのか。

R2-7-16-4 R1 喜連川 結論.jpg
         図8 喜連川氏の結論

 With Fakeの時代である、と説明した。

 ここで休憩となった。

 休憩後に上記の講演に関するコメントということで、ウォールストリートジャーナルのランダース氏が解説した。
 今ほど科学が求められている時代はない。
 コロナは科学なしで解決できない。
 感染予防として3密を避けることが言われている。
 でも応用できていない。
 信じていない人もいる。
 1年先にはワクチンができているかもしれない。
 レムデシビル等の治療薬はどうか。
 正確な情報を求める人は多い。
 紙の広告は減っている。
 フェイクが蔓延している。
 何が真実か。
 ウォールストリートジャーナルならフェイクでないと思って欲しい。
 英語の表現で「エピソードの複数がデータとは限らない。」というのがある。
 アビガンを使ってよくなった人がいる。
 でも他の人に効くかどうかはわからない。
 人間の本能の問題もある。
 あのお店のハンバーガーはおいしい。
 でもおいしくない時もある。
 大した損害はない。
 でも科学はそうはいかない。
 お医者さんでも事例で判断してしまう。
 日米の首脳でさえも錯覚する。
 本人も効くと思ってしまう。
 ヒドロキシクロロキン(マラリアの特効薬)を飲んでいる、とトランプ大統領は言う。
 ジャーナリズムに期待されるのは、不確実性を伝えることである。
 留意点も強調する。
 これは確立されていないという。
 コロナの特徴は未だに不明なことが多い。
 研究者がレビュー前の論文を投稿する。
 そういうケースが増えている。
 ホットな情報もあれば、仮定も入っている場合もある。
 発表するのはいいが、慎重な書き方が求められている。
 これからはワクチンの開発が大事なテーマだと思う。
 有望なデータは出始めている。
 少数の副作用が出たらどうするか。
 全体に影響を与える。
 リスクとベネフィットのバランスをどう取るか。
 来週月曜にLANSETに載る記事がある。
 騒ぎすぎないように正確に伝えることが必要である、と説明した。

 続いて分科会委員のコメントとして、地球環境戦略研究機関の赤阪氏が述べた。
 キーワードは正確な情報である。
 フェイクニュースがいっぱいある。
 今ほど科学が求められている時代はない。
 科学者の出番である。
 ワクチンの情報をもっと欲しい。
 コロナ危機でも日本人の死亡が少ないのはiPSの山中教授のファクターXか、麻生財務相の民度か、安倍首相の日本モデルか。
 正確な情報はないままである。
 マスクが大事と最近米メディアが報じている。
 日本はよくやっているけど、外国はあまり評価していない。
 自己満足的である。
 日本がもっと情報を出すべきである。
 日本の科学者は聞かれれば答える、というのではなく、積極的に発信して欲しい、と説明した。

 続いて日本学術会議副会長の武内氏がコメントした。
 講演とコメントを楽しんだ。
 科学と政策を結ぶものが必要である。
 フェイクをどう排除するのか。
 気候変動パネルのIPCCでは、科学者コミュニティが積み上げていったもののサマリを作り、各国がそれを承認する流れになっている。
 コロナ後の温暖化に注目したい。
 今年のCO2削減はIEAの試算で8%の減少である。
 2℃の温度抑制目標は大きすぎるので、1.5℃を出して被害を少なくしようとしている。
 レッスン1ではやればできる、という。
 レッスン2ではこんなにも大変なんだ、という。
 基礎的な数字の積み重ねが大事である。
 生物学的について、グローバルアセスメントでは100万種の絶滅の危機にある。
 社会がトランスフォーマティブになれば絶滅を食い止められる。
 こちらはマスコミに取り上げられない。
 面白くないけど、きちっと伝えないと誤って伝わる。
 知識をみんなで共有することが大事である。
 アカデミアの中でこもっていたかな、と説明した。

 続いてパネル討論になった。

 まず話題提供ということで、学習院大学の遠藤女史が講演した。
 コロナとデマについて話す。
 根拠不明な予防法が出回った。
 紅茶が効く。
 5Gがコロナを加速する。
 納豆が効く。
 身体によくないものもある。
 ネットでデマを見たことが多い。
 誹謗中傷や炎上もある。
 危機の時にデマは流れやすい
 悪意でなく、不安の表れもある。
 情報リテラシーを持つことが必要である。
 人が監視下に置かれると、コミュニケの分断が起きる。
 予言の自己成就もある。
 トイレットペーパーがなくなるというデマが最初に飛び交った。
 それにみんなが乗ってしまう。
 社会的なジレンマではあるが、有史以来存在していた。
 従来は専門家の一方通行であったが、今は個人が発信できる。
 間メディア化が進んでいる。
 メディアの中でも相互作用が進む。
 インフォデミック、デマと非デマがある。
 コロナ感染に関するデマは2月に多かった。
 その後の科学で、デマとわかる。
 マスクの助言では、WHOが6月にマスクが重要と発信した。
 WHOでもグラグラしている。
 正しい結果が出たら、変えることも必要である。
 コロナ論文の撤回が相次いでいる。
 信頼が揺らいでいるのではなく、きちんと評価された結果である。
 『揺らいだ』というと、科学への信頼が薄れる。
 メディアがミスリードしないようにすることが大事、と説明した。

 次に京都大学の野田氏がコメントした。
 ウィルスが専門である。
 大学時代に動物からウィルスに関心が移った。
 インフルエンザやエボラ出血熱の研究をしてきた。
 ウィルスの広がり方等をどうやって防ぐか。
 薬が分子レベルで効くかどうかの研究をしてきた。
 メディアとはあまり縁がない。
 2009年に鳥インフルエンザ、2013年にエボラ出血熱のことに関心がある時に、テレビや新聞にコメントを書いたことはある。
 今日の話は勉強になった。
 情報の扱い方で、真偽はどうか。
 情報の受け手と送り手によって使い方が変わる。
 年代によって受け手のメディアが違う。
 情報源は何か。
 コロナの真偽がわかる場所にいる。
 エビデンスの解釈を考えて、他の人に伝える必要がある。
 調べてから書くという脚本家の大森さんは宇宙エレベータや幕末を調べた。
 自分で情報をきちんと理解する。
 ツイッターのツイートはよくない。
 情報の正確さと分かりやすさは両立しない。
 研究者も分かりやすさを意識しないといけない。
 中村さんの情報を削るのではなく、プロセスも、というのが「目からウロコ」だった。
 ウィルス学者として、正しい情報を、と思っているが、できていない。
 コロナの研究はしていなかった。
 これに関しては膨大な論文が出ている。
 情報の取捨選択や発信をする余裕はない、と説明した。

 3番目に日本記者クラブの土生氏がコメントした。
 新聞記者で、国際報道が専門である。
 3月からの記者会見はコロナのみである。
 専門家会議は解散となった。
 記者クラブ50年の歴史で、初めて毎日新聞の青野女史が科学の報道から賞に選ばれた。
 プロが選ぶプロである。
 科学者はメインストリームでなかった。
 今はメインストリームになってきた。
 科学は答えが1つで気持ちいいよね。
 でも時限付き真実である。
 明日はどうなるかわからない。

 確率は科学と相性が悪い。
 確率はニュースに載せにくい。
 文字の強弱はニュアンスが伝わらない。
 降雨確率導入の時に反対もあった。
 20%、60%の確率って何?
 今は定着した。
 確率的なリテラシーがよいか。
 模索中かな。
 コロナのリスク確率は何%?
 飲みに行くと70%?
 パーセントは出ない。

 用語やタームも難しい。
 原発事故の時、炉心溶融というのが出てきた。
 溶けているよね。
 衝撃が大きいから、メルトダウンを使った。
 専門家も混乱していた。
 メディアが翻訳しないといけない。
 メディアと専門家で了解していないといけない。
 発信と同時に受信も大事である。
 受信して意味が伝わっているか。
 専門知と伝えることの合体で危機に備える。
 パンデミック、ロックダウン、オーバーシュートがずらずら出てきて、きちんと説明できる人は少ない。
 ワンボイス、というのがある。
 科学の専門家はよくてもメディアはそうではない。
 うまくかみ砕いて報道するか。
 AもあるけどBもある、というのはよくない。
 専門家の意見にばらつきがある時にメディアはどうするか、と説明した。

 これらのコメントを踏まえて、討論となった。

 録画だめなので、誰が何を言ったかは明らかでない。
 ノートに記録していることを羅列するのみとする。

 事実と真実は同じではない。
 東京で陽性者〇名、という時、陽性率は何%か。
 論文撤回は評価された証拠である。
 メディアの信頼性は低下した。
 文字情報は大事と見られがちだ。
 噂話はいい加減なものが多い。
 親密度のため、正確な情報でなくてもいい。
 メディアの情報は自分の命にも直結する。
 各局で違う専門家が出てきて、キャスタの解釈が酷い時もある。
 私たちの日常がそれに近い。
 正確な情報は何か、をきちんと伝えていかないといけない。
 FACEBOOKは損害賠償させられた。
 英国の私企業が単に利用しただけである。
 でもデータの作法が違っていた。

 e-スポーツは子どもがゲームに熱中して困る。
 スウェーデンではお年寄りに好評だというデータもある。
 遠隔授業でひきこもりが積極的になった。
 情報技術をポジティブに使うか、ネガティブに使うか。

 東京でコロナ感染280人という。
 科学者の意見が分かれるだろう。
 緊急事態宣言を出すか。
 科学者の発信の仕方は何がよいか。
 280人が増えていくのか。
 その流れの中でしゃべってしまう。
 ジャーナリストはこう考えるがどうか、というふうにして欲しい。
 メディアの見識をベースにして発言するのがよいのではないか。
 20年前にメディアは公正中立としていた。
 どの新聞を見ても同じだった。
 今はスタンスがはっきりしている。
 XとYは差がある。
 新聞社の中で理系は少ない。
 すべての分野をカバーしているので、どっちと言われるとわからない。
 スタンスがうまく決められない。
 なぜ違っているのか、の背景が見えない。
 なぜこの専門家を選んで話を聞いているのか。
 そこまで含めてわかるといい。
 若者はYouTubeから情報を得ている。
 専門家を求めているのかどうか。
 イギリスでは情報リテラシーを疑ってかかれ、とまず教えられる。
 どっちか言えと言われると、倫理観の高い人ほど言えなくなる。
 Yahooは見出し22文字以下と決めている。
 メディアはそういう努力をしているのか。
 締め切りと競争者がいる。
 容疑者がいて裏を取るが、60~70%の真実で書く。
 新聞社は今24時間体制である。
 昔は1日で6、7回の締め切りがあった。
 用語の世代間の違いもある。
 若い研究者はSNS取得の情報が多い。
 若い人はネットを見ている。
 ネットの元ネタがテレビということもある。
 コロナは地域性がない。
 新聞の1面が各社で同じということは最近なかったかもしれない。
 ある意味でチャンスなのかもしれない。
 学術会議が調停できないか。
 中国の情報操作はうまい。
 日本などは民主主義で統一できない。
 熊本、岐阜の人はもっと正しい情報を、と言っていた。
 土木学会は9年前の3.11に何もできなかった。
 市民は正しい情報が欲しい。
 ダイバーシティがあって、その見られる環境をメディアは整備して欲しい。
 地球学者と話すとコロナは一時のパーターベーション(ゆらぎ)である。
 コロナも気候変動も同じなのかもしれない。

 以上でこのネットシンポは終了した。

 いろいろ発信されたようにも思うが、何かまとまりがない印象もある。
 ただコロナ後のメディアのあり方をどうしていくか、が手探りの状態にあり、その方向性を打ち出すまでにはいたらなかったかもしれない。

 私が記憶に残っているのは次の2つである。
 「面白くないけど、きちんと伝えないと誤って伝わる」
 「情報の正確さと分かりやすさは両立しない」

<日本学術会議主催 学術フォーラム>
 「メディアが促す人と科学の調和-コロナ収束後の公共圏を考える-」
1.日時:2020年(令和2年)7月16日(木) 13:00~17:00
2.場所:オンライン開催に変更
3.主催者:日本学術会議
4.対象:どなたでも参加いただけます。
5.定員:なし
6.プログラム:
 13:00-13:10 開催挨拶・趣旨説明 渡辺美代子(日本学術会議副会長)
 13:10-13:30 問題提起 山極 壽一(日本学術会議会長・京都大学総長)
 13:30-13:50 講演(1)「Science誌の方針と最近の動向」Dennis Normile(AAAS Science誌記者)
 13:50-14:10 講演(2)「テレビ・映画の脚本の作り方」大森 美香(脚本家 代表作「宇宙兄弟」、「あさが来た」)
 14:10-14:30 講演(3)「インターネット時代の情報発信と共有」なかむら アサミ(サイボウズ(株)チームワーク総研シニアコンサルタント)
 14:30-14:50 講演(4)「情報通信技術から考える科学情報発信」喜連川 優(国立情報学研究所所長・東京大学教授)
 14:50-15:10   ---- 休憩 ----
 15:10-15:25 コメント Peter Landers(The Wall Street Journal東京支局長)
 15:25-15:40 分科会委員コメント
        赤阪清隆(フォーリン・プレスセンター理事長)
        武内和彦(日本学術会議副会長、地球環境戦略研究機関理事長)
        三成美保(日本学術会議副会長、奈良女子大学副学長・教授):欠席
 15:40-17:00 パネル討論
        パネリスト:山極壽一
              喜連川優
              Peter Landers
              土生修一(日本記者クラブ専務理事)
              遠藤薫(学習院大学法学部教授)
              野田岳志(京都大学ウイルス・再生医科学研究所教授)
        ファシリテーター:渡辺美代子

 17:00 閉会挨拶 山極 壽一

7.概要
 日本学術会議の科学と社会委員会メディア懇談分科会は、これまで科学に関するメディアの役割と現状を議論してきた。
 これらの議論を踏まえ、より多くの関係者とこれからの公共圏を考える公開討論を実施する。
 一般向け科学雑誌が次々と撤退する中、一般市民はどのように科学の情報を得ているのか、また政府とメディアと大学等の関係は時代とともにどのように変化し、政策に科学情報はどのように反映されているのか、様々な立場の科学関係者が議論する。
 特に、海外メディアの視点とSNSに代表されるインターネット情報に焦点をあてながら、新型コロナウイルス収束後の公共圏の在り方を考える。
   -以上-

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