将棋の第63期王将戦について等

 第63期の王将戦は今年の1月12日から始まり、3月27日に決着がついた。

 その勝負を私なりに鑑賞してみたい。また、電王戦や名人戦についても少し触れる。

 今期の勝負は渡辺明王将・棋王(二冠)と挑戦者羽生善治王位・王座・棋聖(三冠)の戦いであった。
 渡辺王将は昨年暮れに永く保持していた竜王位を森内俊之名人に奪われていた。一方の羽生三冠は名人戦A級リーグを結果として8勝1敗の好成績を上げる途中での絶好調の状態でこのタイトル戦に挑んでいた。今期は羽生三冠有利との感想を持っていたが、結果は4勝3敗で渡辺王将の防衛であった。

 毎日新聞での記載は渡辺王将、羽生王位ということになっていたが、面倒なので、このブログの中では、以下、渡辺、羽生と書くこととする。
 この棋戦と名人戦はインターネット上での棋譜再現ができない状態であった。主催のスポニチは棋譜だけHPに載っていた。
 毎日新聞は会員入会手続きをしないと棋譜さえ入手できない状況であった。
 私は毎日新聞を購読しているから新聞で棋譜を入手でき、それをパソコン上で将棋ゲームの「激指7」で再現して鑑賞した。

(1)第1局は振り駒で先手渡辺であった。相矢倉の戦いで羽生が45歩と突いてそれを渡辺が同銀と取り、羽生が19角成りとした。中盤は渡辺の飛車を羽生が角でいじめる展開となった。渡辺が飛車角を捨てて33の地点に桂が成り込み、羽生は自陣飛車を打ち、2枚飛車で応戦した。渡辺はその2枚飛車を攻めてその1枚の飛車を入手した。最後は羽生が猛攻を仕掛け、詰むや詰まざるやの局面が出たが、渡辺が135手で制した。羽生マジックは出なかった。

(2)第2局は先手羽生であった。相居飛車で先手羽生の棒銀、後手渡辺の85飛車戦法であった。わけのわからない泥仕合に見えた。最後は渡辺が2枚角を使い、114手で勝ちとなった。

(3) 第3局は先手渡辺であった。相矢倉模様であり、通常77銀、33銀と銀を上がるのだが、この局では両者とも銀を上がらないで飛車先の歩を切らせる展開となった。この勝負も泥仕合の様相を呈し、最後に2筋の飛車先を突破した羽生が82手で制した。 

(4) 第4局は先手羽生であった。後手の渡辺がゴキゲン中飛車、羽生が超速37銀戦法を採用した。私はこのゴキゲン中飛車と角換わり腰掛銀の指し方がよくわからない。中盤のねじり合いを羽生が111手で制して2勝2敗の五分となった。

(5) 第5局は先手渡辺であった。角換わり腰掛銀で後手羽生が矢倉から穴熊へ組み替える瞬間を渡辺が攻めた。渡辺の飛車捕獲が焦点となる戦いとなったが、渡辺が銀2枚をタダ捨て同然にして飛車を成り込み、受けの妙手69金を繰り出し、渡辺が107手で勝った。

(6)第6局は先手羽生であった。相矢倉模様であり、ともに77銀、33銀と銀を上がらない局面は第3局と同じ局面であるが、先後逆であった。共に飛車を取り合う展開となり、最後は羽生が渡辺玉を即詰めにして、101手で勝った。

(7)振りゴマで先手、後手を改めて決め、先手羽生となった。第4局の再現のように後手渡辺がゴキゲン中飛車、羽生が超速37銀戦法を採用した。両方ともに穴熊に組み、玉頭戦の様相となった。渡辺が飛車を見切って、角で攻めて、最後はまたもや詰むや詰まざるや、の局面となったが、渡辺が110手で勝ち、王将位を防衛した。

 今期の戦いを見ると、相矢倉は銀を上がらないで飛車先の歩を切らせる戦法となっており、ひょっとしたら、今の棋界の流行なのかもしれない。
 また、後手渡辺がゴキゲン中飛車、先手羽生の超速37銀戦法が2度登場するなど、新しい戦法の登場があった。
 でも鑑賞するのが、ゲームソフト「激指7」ではまだるっこいので、毎日新聞の会員登録をした。その中では棋譜の再現がインターネット上でできるようになっていた。これからはこの方法で楽しみたいと思う。

 先ほどこの王将戦について調べている時に、第3期電王戦(将棋のプロ5人と将棋ソフト5組の公開対局)の結果がインターネット上で出ており、第5戦の屋敷伸之九段も敗れてプロの1勝4敗となって今期の勝負は終わったようである。
 プロが負ける予感は実は2007年の渡辺明竜王(当時)と将棋ソフト「ボナンザ」の戦いでその予兆はあった。渡辺竜王がかろうじて勝ったのであるが、プロと互角の勝負というか、渡辺竜王もひやりとしたのではないかと思わせるような戦いであった。
 今後、この電王戦はどうなるか、も、多少楽しみではある。

 今期の名人戦が4月8日から始まった。将棋界の一番長い日の3月8日のA級順位戦では挑戦者はその前に羽生王位と決まっていた。降級の争いは混沌としていたが、屋敷伸之九段が降級となった。
 しかし、この時の屋敷九段と行方尚史八段との対局は横歩取りから、飛車角総交換の乱戦となり、結果として行方八段が勝ったが、棋譜を再現して鑑賞してみても面白い将棋であった。
 さて、今期名人戦は森内俊之名人と挑戦者羽生王位の戦いである。
 第1局は先手森内名人であった。相矢倉模様から飛車角交換で、森内名人が自陣の2枚飛車、羽生王位が自陣の2枚角の乱戦となり、178手で羽生王位が勝った。
 やはり乱戦となると、羽生王位は強い。

 今後も将棋界の動きをチェックして、機会があれば、また書いてみたい。

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この記事へのコメント

2014年07月20日 10:31
ぼくもつい先ごろまでは将棋が大きな趣味の一つでしたが、60を過ぎてから読みの力がガッタリ落ちたことを痛感してから勝てなくなりました。終盤まで考える体力が持たなくなってきているようです。昔は直感過たずでほぼ間違えなかったのが、最近は迷って決断できず、しかもとんでもない間違いを犯す、こうなると将棋は面白くありません。最近は、短手数の詰将棋ばっかりになってきています。

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