第2・3回ユニバーサルデザインまちづくりワークショップに参加
第2・3回ユニバーサルデザインまちづくりワークショップ(9/5(土)AM/PM)に参加した。
今回の開催は義父宅にいる期間だったので、新幹線を使って上京した。
朝5時に起きて、マスクをかけて、近くのコンビニでおにぎりを買った。
ローカル線と新幹線を乗り継ぎ、東京駅には9時前に着いた。
新幹線の切符を胸ポケットに入れておいたが、汗で湿っており、改札口でその切符が引っかかった。
係員が改札機器の中から切符を取り出してくれたが、クシャクシャになっていた。
係員は私に改札は通さないで係員に渡してくださいと言った。
今回のユニバーサルデザインまちづくりワークショップ(UD・WS)の会場は急遽亀戸に変更された。
コロナ感染防止のために、ソーシャルディスタンスをとるということで、広い会場のカメリアプラザ(亀戸文化センター:JR亀戸駅から徒歩2分)であった。

図1 カメリアプラザの状況
開催時間の10時には少し時間があったので、近くのドンキホーテに行って、体温計を買おうと思った。
しかし、開店は9時半ということで、結局昼休みに行って体温計を買った。
東京の自宅には体温計があって毎朝体温を測っているが、義父宅にはない。
今回も体温を測って来るようにと事前の8/21の開催案内メールには書いてあった。
しかし、義父宅には体温計がなくて測れない。
会場受付で額に非接触で測定できる体温計で測定してもらい、36度3分でOKであった。
会場受付で8班と言われた。
席について、ネームプレートに名前を書いて胸につけた。
私の班は聴覚障害者のY氏と手話通訳2人、区職員のM1女史、一般区民のM2女史の4名+α(手話通訳、コーディネーターS氏)であった。
今回も8つの班だったが、人数が2名と不足している班もあり、再編成して6班になった。
席についていると、資料が配布された。
プログラムの資料、亀戸駅周辺の地図、アンケート用紙の3セットである。
プログラムについては末尾に添付する。
昨年までだと、この待ち時間を利用して、隣の人に話しかけるのがパターンであった
しかし、さすがに今年はそれは3密回避の関係からまずいだろうと空気を読んでしまった。
まもなくワークショップ(WS)が始まった。
あいさつでは江東区の担当者から話があった。
今回のWSは突然会場を変更したことを謝った。
コロナ対策でソーシャルディスタンスをとる必要があり、広い会場の方がいいとの判断、ということであった。
続いて、今年度の進め方が区から委嘱された進行グループP社のM3女史から説明があった。
前回のおさらいということで、医学モデル、社会モデルのことが説明された。
医学モデルは身体障害者は社会生活が不自由でも我慢する、障害があるのだから仕方ないという従来から認識されている価値観である。
これに対して、社会モデルは、身体障害者も普通の社会生活をおくれることは当然な権利で、もし社会生活が不便と感じるのであれば、それは社会のシステムが不十分だから、という考え方である。
ユニバーサルデザイン(UD)の基本的な考え方として、普通の人であろうが、身体障害者であろうが、同じ人間であり、その尊厳を守る社会及び社会システムでなければならない、ということである。
今回のテーマは、まちツアーづくりの準備という設定で考えて欲しい。
つまりツアーコンダクターのような役割と想定することらしかった。
亀戸ツアーとして提案された14か所は香取神社や商店街等であった。(最後尾にその提案箇所を記載)

図2 亀戸駅周辺の観光図
ワークショップWSについては
(1)自分ばかり話さない
(2)相手の意見を頭から否定しない
(3)楽しい雰囲気を大切に
という注意事項が説明された。
ツアーは自分の家族、子ども、祖父母等が同伴するというような自由な設定で考えてよい、バリアフリーにこだわる必要はない、あなたはツアーの幹事になったつもりで考えて欲しい、とのことであった。
それからグループワーク1に移った。
Step1の「行きたい場所」、「行きたくない場所」の議論になった。
コーディネーターのS氏が我が班の司会進行を行った。
最初に私が行きたい場所として、「香取神社」で理由はスポーツが好きだから、「勝石」のある神社に行ってみたいと言った。
行きたくない場所は「東京スカイツリーが見える場所」で、自分の家の近くでも見られるから、ということを言った。
他の3人は行きたい場所をみな「みそ屋」と答えた。
これには私も唖然とした。
みそ屋なんてつまらない、と思っていたからである。
行きたくない場所として、また3人とも「演歌の充実したCDショップ」であった。
聴覚障害者のY氏は音楽とは無縁だろうから無理はないと思った。
他の2人に、なぜ、と質問すると、M1女史もM2女史も共に演歌が好きではないから、ということだった。
では何が好きかと問うと、2人ともJポップとのことだった。
このことはここで直接の関係はないが、UD上で、音楽というテーマが一つの会話の糸口になると考えた。
私はJ-ポップも好きだし、演歌も好きである。
クラシックが好きな人もロックがいいという人もいるだろう。
逆にY氏に、音楽関係で何か関心はないかと手話通訳を介して聞いた。
すると、太鼓については振動が伝わってくるので面白い、とのことだった。
私は心の中で、骨伝導はどうなのかな、と思ったが、言わなかった。
Step2で「まちに出る準備」ということで話した。
最初に駅の北の方の香取神社に行って、その後に駅の南のみそ屋に行こう、との話も出た。
しかし、香取神社まで往復で歩くだけで30分かかるし、炎天下で熱中症も心配なので、それはやめようと言った。
でも1時間あまりの時間があるので、みそ屋に行くだけでは時間が余る。
だから、みそ屋のある駅南の周辺ツアーで、バーや緑道公園、路地裏の飲食街を回ろうということになった。
司会のM3女史から、聴覚障害者の人のいる班では、手話通訳なしで話すことも試してください、との注文もあった。
私は結局紙に質問を書いただけであった。
カメリアプラザを出て、一路南に向かい、みそ屋に行った。
「佐野みそ」という店で、みそだけで店を開いていることにもびっくりした。
後で調べてみるとここが本店らしく、銀座にもお店があるようであった。

図3 佐野みその店(こことは関係ない銀座店)
入口に昼食として、おにぎりとみそのセットで700円くらいで、高いと思った。中には人がいっぱいいた。

図4 佐野みそ店の店内状況
私は科学の視点でみて、茶色より濃いこげ茶色の味噌があったので、店員さんにどうしてこのみそは他のみその茶色でなく、こげ茶色なのか聞いてみた。
若い女性店員だったが、即座にそれはメイラード反応によって、反応時間が長いほど黒くなる、と答えてくれた。
これにもびっくりした。
後で調べてみると、確かに糖とたんぱく質の反応でメイラード反応があって思わずうなった。
M2女史の話では、店員の何人かは「みそソムリエ」とネームプレートに書いてあった、とのことだった。
ここで、ソムリエ、という言葉にもちょっと驚いた。
後で調べてみると、「噌むりえ」という、店独自の称号を与えているようであった。

図5 佐野みそのソムリエのこと
他にも麹菌だけでなく、酪酸菌を使った作り方もあるようであった。
全国から取り寄せ、ということで、沖縄、鹿児島から宮城までいろいろな種類のみそが置いてあった。

図6 全国各地のみそ
試食もできるようで、M2女史は試食した、とのことであった。
このM2女史は、去年のこのUD・WSにも参加しており、偶然にも私のいた会社の人である。
ついつい、気安く声をかけてしまう。
店を出た後に、バーの方に向かった。
途中でましゅまろ亭という店もあった。
普通の店より大型のマシュマロを売っているようであった。
確かM2女史は買っていたと思う。

図7 ましゅまろ亭のマシュマロ
道を歩いていると、他の班の人に出会い、川内アドバイザーからバーを探すのは大変だよと教えられたが、割と簡単に見つけられた。
バーは夜の18時から翌朝の5時までだから、みそ屋(18時閉店)と公園セットの昼の子どもも楽しめるツアーと、夜の大人の時間のツアーのセットもいいね、等の話があった。
緑道公園に行ったが、都電跡地ということで、車椅子の人と普通の人の並歩は難しいだろうということだった。
聴覚障害者のY氏は駅の方角がわからない、表示がない、と指摘していた。
その後、路地裏の商店街に行った。
何件か行列ができていたところもあったし、3密回避が難しい店もあった。
ここで、「まちツアーの下見」は終了として、各自で自由にお昼休みをとることにした。
私は会場に戻り、おにぎりを食べた。
M1女史は後で聞くと、みそ屋に戻り、おにぎりとみそのセットを食べたようであった。
みそが選べるということらしかったが、みそとおにぎりだけでは、と自分もおにぎりだったのに、お腹がすくのでは、と余計なことも思った。
M2女史は梅屋敷の江戸切子を見に行ったらしかった。
お昼休み休憩後にはグループワーク2の「まちツアーのまとめ」を行った。
満足できたところ、不満だったところ、その他のことについての議論になった。
私はみその科学的な視点でみたメイラード反応、酪酸菌を使ったみそ作り、全国からの取り寄せ、手前みそ、三段熟成などの情報が得られてよかった、と言った。
残念な点として、みそを作る製造過程を見たかったが、作る過程はなかった。
せめて製造過程のビデオでもあるといいと言った。
私の子どもと一緒に見る(子どもが小学生だった頃をイメージした)には作るところが見えれば、と思ったのである。
M2女史は小さい頃に経験したおいしいみそのことを話すと、みそソムリエが教えてくれたことに感激していた。
M1女史はお昼ごはんのセットに感激していた。
聴覚障害者のY氏はスマホで、店員さんに声を変換してスマホに文字表示した経験を話した。
この他ということでは、私が前立腺がんでの放射線治療のことを話したのを聞いて、M1女史が感染防止ステッカーのことを指摘して、みそ屋とその他立ち寄った数件で同じステッカーがあったことを話した。
また、Y氏は大豆アレルギーのある人は注意が必要、との指摘もあった。
さて、今回の我が班のツアーの名称をつけるとしたらどうするか、という話が出た。
私は「みそ汁ツアー」という名称を提案した。
すると、Y氏がちょっとひねって、「みそを知るツアー」の方がいいと言った。
両方の間をとって、「みそ(を)知るツアー」と名付けた。
ツアーは昼コースで「みそ知る」ツアー、夜は大人の時間でバーツアーが議論された。
しかし、子どもがいるのに、夜ツアーは好ましくないということで、昼ツアーのみとした。
次は発表者であり、区職員より一般区民の方がいい、との司会の要請があり、私が発表した。
今回も私が発表することになったので、自分の班の発表のシナリオ作成に気を取られて、他班の発表はほとんど聞いてなかった。
ただ記憶に残っていることは、司会のM3女史が江戸切子訪問の班に同行して、江戸切子を立っている高さから撮影した映像と、車椅子に乗っていると仮定した高さで撮った映像の比較動画を映していた。
視点が異なると同じ物体でもいろいろな模様になることが印象的だった。
私は午前のツアー場所の議論、午後の「みそ知る」ツアー、みそソムリエ、みそとおにぎりセットの食事、感染防止ステッカー等について説明した。
しまったな、と思ったのは午前の音楽やCDがUD会話の一つの材料になる、ということを言い忘れたことである。
仕方ないので、アンケートにそのことを書いておいた。
その後、川内アドバイザーが司会から感想を求められ、バリアフリーだけでない、一般ツアーとしての中にバリアフリーも含まれることで新しい方向性が少し見えたように思う、と言った。
この後、江東区役所職員から事務連絡があり、アンケートを書いて欲しい、とのことだった。
私は昼休みにほとんど書いていた。
すぐに会場を後にして、東京経由で義父宅に戻った。
以上で長い一日が終わった。
UDについては、これからも考えていきたいし、そのためにもこのUD・WSに可能な限り参加していきたいと思う。
<令和2年度 第2・3回ユニバーサルデザイン(UD)まちづくりワークショップ>
1.日時:2020年(令和2年) 9月5日(土曜日) 10時~16時
2.場所:カメリアプラザ(亀戸文化センター5階 第1、2研修室
3.参加者:区民、相談員、区職員他
4.プログラム
10:00 あいさつ
10:05 本日の進め方・質疑応答
10:40 グループワーク1 まちツアーづくりの準備
Step1行きたい場所、行きたくない場所を出し合う
(最後尾に今回提案場所14か所を記載)
1-1 場所を選ぶ、理由を書く
1-2 グループで共有
Step2 まちに出る準備
2-1 下見の歩く順番を考える
2-2 各自のマップに書き込む
11:30 まちツアーの下見
12:40 休憩(お昼休み)
13:40 グループワーク2 まちツアーのまとめ
14:50 休憩
15:00 発表・全体の意見交換
15:40 まとめ
15:50 事務連絡、アンケート記入
16:00 終了
(今回事務局より提案された場所14か所)
(1)香取神社:スポーツの神様、触れると勝ち運に恵まれる「勝石」あり
(2)勝運商店街:香取神社の門前商店街
(3)東京スカイツリーの眺め:ビルの谷間から東京スカイツリーが間近に見える
(4)亀戸梅屋敷:江東区の土産物が買えるお休みスポット
(5)江戸切子ギャラリー:梅屋敷にある江戸切子のギャラリー
(6)演歌が充実したCDショップ
(7)はねカメ:江東区の東西南北を守る四神の一つ「玄武」をデザインしたモニュメント
(8)駅ビルのレストラン街、ショッピングセンター
(9)大手雑貨店:ドンキホーテ等の雑貨店
(10)路地裏の飲食街
(11)大手チェーンのドーナツ店:ミスタードーナツ
(12)好みで選べる味噌屋:各地の味噌を選んで買える専門店
(13)緑道公園:かつて都電が走っていた線路を緑道にした公園
(14)カウンター式のバー:カウンターで一杯飲めるバー
5.その他注意事項:
新型コロナウイルス感染拡大防止の観点より、ご出席の際には事前に体温測定、マスク着用が可能な場合はご協力をお願いいたします。
会場にはアルコール消毒液を用意いたしますので、ご利用ください。
ご出席に不安のある方、あるいは当日(またはその直前でも)ご体調がすぐれない場合については、無理をせずご欠席いただいて結構です。
-以上-
今回の開催は義父宅にいる期間だったので、新幹線を使って上京した。
朝5時に起きて、マスクをかけて、近くのコンビニでおにぎりを買った。
ローカル線と新幹線を乗り継ぎ、東京駅には9時前に着いた。
新幹線の切符を胸ポケットに入れておいたが、汗で湿っており、改札口でその切符が引っかかった。
係員が改札機器の中から切符を取り出してくれたが、クシャクシャになっていた。
係員は私に改札は通さないで係員に渡してくださいと言った。
今回のユニバーサルデザインまちづくりワークショップ(UD・WS)の会場は急遽亀戸に変更された。
コロナ感染防止のために、ソーシャルディスタンスをとるということで、広い会場のカメリアプラザ(亀戸文化センター:JR亀戸駅から徒歩2分)であった。

図1 カメリアプラザの状況
開催時間の10時には少し時間があったので、近くのドンキホーテに行って、体温計を買おうと思った。
しかし、開店は9時半ということで、結局昼休みに行って体温計を買った。
東京の自宅には体温計があって毎朝体温を測っているが、義父宅にはない。
今回も体温を測って来るようにと事前の8/21の開催案内メールには書いてあった。
しかし、義父宅には体温計がなくて測れない。
会場受付で額に非接触で測定できる体温計で測定してもらい、36度3分でOKであった。
会場受付で8班と言われた。
席について、ネームプレートに名前を書いて胸につけた。
私の班は聴覚障害者のY氏と手話通訳2人、区職員のM1女史、一般区民のM2女史の4名+α(手話通訳、コーディネーターS氏)であった。
今回も8つの班だったが、人数が2名と不足している班もあり、再編成して6班になった。
席についていると、資料が配布された。
プログラムの資料、亀戸駅周辺の地図、アンケート用紙の3セットである。
プログラムについては末尾に添付する。
昨年までだと、この待ち時間を利用して、隣の人に話しかけるのがパターンであった
しかし、さすがに今年はそれは3密回避の関係からまずいだろうと空気を読んでしまった。
まもなくワークショップ(WS)が始まった。
あいさつでは江東区の担当者から話があった。
今回のWSは突然会場を変更したことを謝った。
コロナ対策でソーシャルディスタンスをとる必要があり、広い会場の方がいいとの判断、ということであった。
続いて、今年度の進め方が区から委嘱された進行グループP社のM3女史から説明があった。
前回のおさらいということで、医学モデル、社会モデルのことが説明された。
医学モデルは身体障害者は社会生活が不自由でも我慢する、障害があるのだから仕方ないという従来から認識されている価値観である。
これに対して、社会モデルは、身体障害者も普通の社会生活をおくれることは当然な権利で、もし社会生活が不便と感じるのであれば、それは社会のシステムが不十分だから、という考え方である。
ユニバーサルデザイン(UD)の基本的な考え方として、普通の人であろうが、身体障害者であろうが、同じ人間であり、その尊厳を守る社会及び社会システムでなければならない、ということである。
今回のテーマは、まちツアーづくりの準備という設定で考えて欲しい。
つまりツアーコンダクターのような役割と想定することらしかった。
亀戸ツアーとして提案された14か所は香取神社や商店街等であった。(最後尾にその提案箇所を記載)

図2 亀戸駅周辺の観光図
ワークショップWSについては
(1)自分ばかり話さない
(2)相手の意見を頭から否定しない
(3)楽しい雰囲気を大切に
という注意事項が説明された。
ツアーは自分の家族、子ども、祖父母等が同伴するというような自由な設定で考えてよい、バリアフリーにこだわる必要はない、あなたはツアーの幹事になったつもりで考えて欲しい、とのことであった。
それからグループワーク1に移った。
Step1の「行きたい場所」、「行きたくない場所」の議論になった。
コーディネーターのS氏が我が班の司会進行を行った。
最初に私が行きたい場所として、「香取神社」で理由はスポーツが好きだから、「勝石」のある神社に行ってみたいと言った。
行きたくない場所は「東京スカイツリーが見える場所」で、自分の家の近くでも見られるから、ということを言った。
他の3人は行きたい場所をみな「みそ屋」と答えた。
これには私も唖然とした。
みそ屋なんてつまらない、と思っていたからである。
行きたくない場所として、また3人とも「演歌の充実したCDショップ」であった。
聴覚障害者のY氏は音楽とは無縁だろうから無理はないと思った。
他の2人に、なぜ、と質問すると、M1女史もM2女史も共に演歌が好きではないから、ということだった。
では何が好きかと問うと、2人ともJポップとのことだった。
このことはここで直接の関係はないが、UD上で、音楽というテーマが一つの会話の糸口になると考えた。
私はJ-ポップも好きだし、演歌も好きである。
クラシックが好きな人もロックがいいという人もいるだろう。
逆にY氏に、音楽関係で何か関心はないかと手話通訳を介して聞いた。
すると、太鼓については振動が伝わってくるので面白い、とのことだった。
私は心の中で、骨伝導はどうなのかな、と思ったが、言わなかった。
Step2で「まちに出る準備」ということで話した。
最初に駅の北の方の香取神社に行って、その後に駅の南のみそ屋に行こう、との話も出た。
しかし、香取神社まで往復で歩くだけで30分かかるし、炎天下で熱中症も心配なので、それはやめようと言った。
でも1時間あまりの時間があるので、みそ屋に行くだけでは時間が余る。
だから、みそ屋のある駅南の周辺ツアーで、バーや緑道公園、路地裏の飲食街を回ろうということになった。
司会のM3女史から、聴覚障害者の人のいる班では、手話通訳なしで話すことも試してください、との注文もあった。
私は結局紙に質問を書いただけであった。
カメリアプラザを出て、一路南に向かい、みそ屋に行った。
「佐野みそ」という店で、みそだけで店を開いていることにもびっくりした。
後で調べてみるとここが本店らしく、銀座にもお店があるようであった。

図3 佐野みその店(こことは関係ない銀座店)
入口に昼食として、おにぎりとみそのセットで700円くらいで、高いと思った。中には人がいっぱいいた。

図4 佐野みそ店の店内状況
私は科学の視点でみて、茶色より濃いこげ茶色の味噌があったので、店員さんにどうしてこのみそは他のみその茶色でなく、こげ茶色なのか聞いてみた。
若い女性店員だったが、即座にそれはメイラード反応によって、反応時間が長いほど黒くなる、と答えてくれた。
これにもびっくりした。
後で調べてみると、確かに糖とたんぱく質の反応でメイラード反応があって思わずうなった。
M2女史の話では、店員の何人かは「みそソムリエ」とネームプレートに書いてあった、とのことだった。
ここで、ソムリエ、という言葉にもちょっと驚いた。
後で調べてみると、「噌むりえ」という、店独自の称号を与えているようであった。

図5 佐野みそのソムリエのこと
他にも麹菌だけでなく、酪酸菌を使った作り方もあるようであった。
全国から取り寄せ、ということで、沖縄、鹿児島から宮城までいろいろな種類のみそが置いてあった。

図6 全国各地のみそ
試食もできるようで、M2女史は試食した、とのことであった。
このM2女史は、去年のこのUD・WSにも参加しており、偶然にも私のいた会社の人である。
ついつい、気安く声をかけてしまう。
店を出た後に、バーの方に向かった。
途中でましゅまろ亭という店もあった。
普通の店より大型のマシュマロを売っているようであった。
確かM2女史は買っていたと思う。

図7 ましゅまろ亭のマシュマロ
道を歩いていると、他の班の人に出会い、川内アドバイザーからバーを探すのは大変だよと教えられたが、割と簡単に見つけられた。
バーは夜の18時から翌朝の5時までだから、みそ屋(18時閉店)と公園セットの昼の子どもも楽しめるツアーと、夜の大人の時間のツアーのセットもいいね、等の話があった。
緑道公園に行ったが、都電跡地ということで、車椅子の人と普通の人の並歩は難しいだろうということだった。
聴覚障害者のY氏は駅の方角がわからない、表示がない、と指摘していた。
その後、路地裏の商店街に行った。
何件か行列ができていたところもあったし、3密回避が難しい店もあった。
ここで、「まちツアーの下見」は終了として、各自で自由にお昼休みをとることにした。
私は会場に戻り、おにぎりを食べた。
M1女史は後で聞くと、みそ屋に戻り、おにぎりとみそのセットを食べたようであった。
みそが選べるということらしかったが、みそとおにぎりだけでは、と自分もおにぎりだったのに、お腹がすくのでは、と余計なことも思った。
M2女史は梅屋敷の江戸切子を見に行ったらしかった。
お昼休み休憩後にはグループワーク2の「まちツアーのまとめ」を行った。
満足できたところ、不満だったところ、その他のことについての議論になった。
私はみその科学的な視点でみたメイラード反応、酪酸菌を使ったみそ作り、全国からの取り寄せ、手前みそ、三段熟成などの情報が得られてよかった、と言った。
残念な点として、みそを作る製造過程を見たかったが、作る過程はなかった。
せめて製造過程のビデオでもあるといいと言った。
私の子どもと一緒に見る(子どもが小学生だった頃をイメージした)には作るところが見えれば、と思ったのである。
M2女史は小さい頃に経験したおいしいみそのことを話すと、みそソムリエが教えてくれたことに感激していた。
M1女史はお昼ごはんのセットに感激していた。
聴覚障害者のY氏はスマホで、店員さんに声を変換してスマホに文字表示した経験を話した。
この他ということでは、私が前立腺がんでの放射線治療のことを話したのを聞いて、M1女史が感染防止ステッカーのことを指摘して、みそ屋とその他立ち寄った数件で同じステッカーがあったことを話した。
また、Y氏は大豆アレルギーのある人は注意が必要、との指摘もあった。
さて、今回の我が班のツアーの名称をつけるとしたらどうするか、という話が出た。
私は「みそ汁ツアー」という名称を提案した。
すると、Y氏がちょっとひねって、「みそを知るツアー」の方がいいと言った。
両方の間をとって、「みそ(を)知るツアー」と名付けた。
ツアーは昼コースで「みそ知る」ツアー、夜は大人の時間でバーツアーが議論された。
しかし、子どもがいるのに、夜ツアーは好ましくないということで、昼ツアーのみとした。
次は発表者であり、区職員より一般区民の方がいい、との司会の要請があり、私が発表した。
今回も私が発表することになったので、自分の班の発表のシナリオ作成に気を取られて、他班の発表はほとんど聞いてなかった。
ただ記憶に残っていることは、司会のM3女史が江戸切子訪問の班に同行して、江戸切子を立っている高さから撮影した映像と、車椅子に乗っていると仮定した高さで撮った映像の比較動画を映していた。
視点が異なると同じ物体でもいろいろな模様になることが印象的だった。
私は午前のツアー場所の議論、午後の「みそ知る」ツアー、みそソムリエ、みそとおにぎりセットの食事、感染防止ステッカー等について説明した。
しまったな、と思ったのは午前の音楽やCDがUD会話の一つの材料になる、ということを言い忘れたことである。
仕方ないので、アンケートにそのことを書いておいた。
その後、川内アドバイザーが司会から感想を求められ、バリアフリーだけでない、一般ツアーとしての中にバリアフリーも含まれることで新しい方向性が少し見えたように思う、と言った。
この後、江東区役所職員から事務連絡があり、アンケートを書いて欲しい、とのことだった。
私は昼休みにほとんど書いていた。
すぐに会場を後にして、東京経由で義父宅に戻った。
以上で長い一日が終わった。
UDについては、これからも考えていきたいし、そのためにもこのUD・WSに可能な限り参加していきたいと思う。
<令和2年度 第2・3回ユニバーサルデザイン(UD)まちづくりワークショップ>
1.日時:2020年(令和2年) 9月5日(土曜日) 10時~16時
2.場所:カメリアプラザ(亀戸文化センター5階 第1、2研修室
3.参加者:区民、相談員、区職員他
4.プログラム
10:00 あいさつ
10:05 本日の進め方・質疑応答
10:40 グループワーク1 まちツアーづくりの準備
Step1行きたい場所、行きたくない場所を出し合う
(最後尾に今回提案場所14か所を記載)
1-1 場所を選ぶ、理由を書く
1-2 グループで共有
Step2 まちに出る準備
2-1 下見の歩く順番を考える
2-2 各自のマップに書き込む
11:30 まちツアーの下見
12:40 休憩(お昼休み)
13:40 グループワーク2 まちツアーのまとめ
14:50 休憩
15:00 発表・全体の意見交換
15:40 まとめ
15:50 事務連絡、アンケート記入
16:00 終了
(今回事務局より提案された場所14か所)
(1)香取神社:スポーツの神様、触れると勝ち運に恵まれる「勝石」あり
(2)勝運商店街:香取神社の門前商店街
(3)東京スカイツリーの眺め:ビルの谷間から東京スカイツリーが間近に見える
(4)亀戸梅屋敷:江東区の土産物が買えるお休みスポット
(5)江戸切子ギャラリー:梅屋敷にある江戸切子のギャラリー
(6)演歌が充実したCDショップ
(7)はねカメ:江東区の東西南北を守る四神の一つ「玄武」をデザインしたモニュメント
(8)駅ビルのレストラン街、ショッピングセンター
(9)大手雑貨店:ドンキホーテ等の雑貨店
(10)路地裏の飲食街
(11)大手チェーンのドーナツ店:ミスタードーナツ
(12)好みで選べる味噌屋:各地の味噌を選んで買える専門店
(13)緑道公園:かつて都電が走っていた線路を緑道にした公園
(14)カウンター式のバー:カウンターで一杯飲めるバー
5.その他注意事項:
新型コロナウイルス感染拡大防止の観点より、ご出席の際には事前に体温測定、マスク着用が可能な場合はご協力をお願いいたします。
会場にはアルコール消毒液を用意いたしますので、ご利用ください。
ご出席に不安のある方、あるいは当日(またはその直前でも)ご体調がすぐれない場合については、無理をせずご欠席いただいて結構です。
-以上-
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