新型コロナウイルスに関する私見

 新型コロナウイルスが猛威を振るってる。
 私もこの感染症には正体不明の不気味さを持っている。

 でも放射能の一般人の不安について、「正しく怖がること」と言っているのに、分野が違う新型コロナウイルスについて「正しく怖がっていない」と思った。
 そこで、一度自分の中にある新型コロナウイルスに関する知識を整理してみようと思った。
 それらを整理することで、「正しく怖がる」ことができるかもしれない。

 私の中にあるキーワードを並べてみて、それを時系列に整理してみたのが図1である。

R2-5-13 R1 新型コロナウイルスに関する私見の図1.jpg
         図1 新型コロナウイルスに関するキーワードの概要

 多少のばらつきはあるかもしれないが、今の私の関心事を可視化してみた。

 以下に順に整理してみる。

(1)発生源
 最初に中国武漢で新型コロナウイルス感染が発生した、との報道を受けて、真っ先に思ったのが、中国の武漢にあるウィルス研究所から出たものではないか、ということである。
 なぜ覚えているかというと、ちょうど日本の埼玉県だったと思うが、やはり武漢の研究所と同一のレベル4の施設でエボラ出血熱の研究を行う、との報道があった。
 だから今回の騒動の時に武漢の研究所のことをネット検索すると、そこに実在していたことがわかった。
 それからしばらくは何もなかったが、少し前に米トランプ大統領が武漢の研究所のことを新型コロナウイルス発生源ではないかと言い出し、ポンぺイオ国務長官も同調したので、やはりそうかと思った。
 でも中国が証拠を見せろ、というとトーンダウンしていたので、まだ真相は不明である。

(2)情報源
 情報源としてはテレビ、新聞が主である。
 正しい情報というのでなく、真偽が入り乱れて何が何だかわからない状況において、マスコミ関係もあまり当てにできない。
 主に情報をもらっているのは、NPO「あいんしゅたいん」のグループのものである。
 このグループの中には、免疫研究の専門家である宇野賀津子女史がいる。
 彼女たちは福島原発事故後にこのNPOを立ち上げて、真偽入り乱れている福島原発事故情報を、科学の立場から整理して発信している。
 またノーベル賞受賞者の山中伸弥氏も独自に情報を整理して、個人のHPを立ち上げている。
 このHPも時々覗いている。
 また宇野女史の紹介で赤十字のHPも見て、一般人の誤解や偏見に関する修正等を行った資料をみたりした。
 他にも政府系のHPをみたり、防災士会などからいっぱいメールがくるので、時々チェックしている。

(3)患者の症状
 患者の症状としては、37.5度以上の発熱が3、4日続いて、咳・呼吸困難等の症状があったら専門のセンターに相談して欲しい、とのことであった。
 でも最近はこの37.5度の目安を使わないようである。
 重症化するのは高齢者や何らかの疾患を持っている人のようである。

 私は高齢者である上に、昨年の前立腺がんの放射線治療で、免疫機能が落ちているので、注意が必要である。
 重症化すると、人工呼吸器やECMO(体外式膜型人工肺)を使って治療するようである。
 英国ジョンソン首相も人工呼吸器を使っていたが、回復している。
 私らの世代では志村けんさんのコロナ死がショックであった。
 また岡江久美子さんが乳がんの手術後の抗がん剤治療中で免疫低下していて新型コロナウイルス感染で死亡、とのことで、このニュースを聞いた時にはさすがに震えた。
 
(4)PCR検査
 PCR検査はPolymerase Chain Reaction法のことである。
 阪大微生物研究所の説明では、まず患者の唾液、鼻の粘膜等から試料を採取する。
 その採取したものを厳重に梱包して分析機関に輸送する。
 そこでコロナ遺伝子(RNA)をDNAに変換する逆転写作業、その後はこのDNAを倍々に増殖していき、2の30乗くらいの大きさになってやっと検出できるレベルになるようである。

R2-5-13 R1 新型コロナウイルスのPCR検査概要 阪大資料.jpg
         図2 PCR検査の概要

 このPCR検査は分析途中で他の試料と混じらないように扱う必要がある。
 また試料を採取する検査員も感染の危険性がある。
 増殖後の試料についても時々評価を間違えるようで、そこで疑陽性、疑陰性が出るようである。
 これと併用したいのがCTで、肺に白い影ができていると、PCR検査結果と合せてコロナウイルス感染が確定できるようである。

 このPCR検査が日本では体制が遅れた、との批判が出ている。
 マスコミ報道によれば、同じコロナウイルスのSARSやMERSの時に韓国や台湾等はかなり死者が出る等の被害を被った。
 そのためにこれらの国では国内の防疫体制をかなり強化したらしい。
 日本の場合は、両者のウィルスの被害をほとんど受けなかった。
 そのために、防疫体制が不十分なままで、今回の事態を迎えてしまったようである。

(5)マスク不足
 初期の頃はマスク不足はなかったはずである。
 WHOも最初の頃はマスクをしても効果がない、と否定的であった。
 私も3月の町会でマスクをしていると、他の人からマスクは効果がないのではないか、と言われた。

 確かにウィルス自体はマスクの網の目をかいくぐるくらい小さなもので、通常考えると効果がないように感じてしまう。
 しかし、これは逆に専門家が陥りやすい罠であろう。
 ウィルスは単独で空中浮遊しているわけではなく、くしゃみや咳等の水蒸気や微粒子のダスト(ホコリ)のようなものに付着して漂っていることが多いと考えられる。
 WHOもその辺に気づいたのか、遅ればせながら、マスク着用は効果がある、との見解の変更を行った。
 日本はマスクを中国の輸入に大きく依存していたので、それが途絶えた時点で、マスク不足となった。
 今もまだ完全に改善というわけではないだろうが、日本国内の生産、手作りマスク等で辛うじて、間に合わせている人が多いのであろう。

 私は去年の前立腺がんの放射線治療中に免疫が低下する(放射線で白血球が減少するので、病気をブロックする白血球低下による免疫機能低下)と思っていた。
 治療での往復の電車の中や国立がん研究センター内で風邪にかかるリスクを考えて、マスクを多めに買い、外出時には必ず着用していた。
 それは治療後も変わらず実施していた。

 今のマスクの効用について述べると、マスク着用について、感染者は必須である。
 感染していない人は意味がないと考える人は多い。
 でも潜在感染者もくしゃみとかでウィルスを飛散させる。
 飛沫等に付着しているときは、その飛沫をマスクは防御してくれる。
 潜在感染者が常に身の回りにいると考えて、外出時は必ずマスク着用を心がけたい。

 もう一つ私が仮定しているのは、基本的に感染は新型コロナウイルスの空気中の濃度によると思っている。
 空気中のコロナウイルス濃度が高いほど、感染の割合が高くなると仮定している。
 だから、手洗いはコロナウイルスを自宅に持ち込まないことで有効である。
 うがいは、口の中やのどにウィルスが付着しているときにそれを除去することで有効である。
 マスクはこの空気中のコロナウイルスを吸入しないし、また自分が感染者または潜在感染者である時に咳・くしゃみで他人に感染させないということで有効である。

 クルーズ船でトイレの取っ手や階段の手すり汚染という話も聞いた。
 それらに触った後に部屋に戻り、そこで手洗いしないと、手についたコロナウイルスが部屋で家具や備品に触って付着し、それらが乾燥後に浮遊して空気中のコロナウイルス濃度が高くなり、感染に至る、とみている。
 だから、時々、マスクで口は覆っていても鼻は出している人は非常に危険と思っている。
 せっかく口をブロックしても、鼻からコロナウイルスは侵入してしまうからである。

(6)シンポ中止、オリンピック延期
 私がよく参加していたシンポジウムは3月以降軒並み中止になった。
 原子力学会・春の年会(福島大学で開催)も予定していたが、早々と中止となった。
 それ以前に福島のホテル等を予約していたので、それらをキャンセルしたら、キャンセル料を1割くらい取られた。
 また、ツーリストの人に何故キャンセルしたのか聞かれたので、学会中止のことを話すと納得してくれた。

 東京オリンピック2020年もどうなるか、と思っていたが、案の定、延期となった。
 多くの人が事前に準備をしていたのだろうが、1年延期になって、果たして来年7月に開幕できるのか、微妙なところである。
 ワクチンや特効薬開発は1年から2年くらいかかるらしいのである。

 最近はテレワーク(ネット回線を利用した在宅勤務等)が流行である。
 シンポジウムもインターネットで行う形式が出てきている。
 日本学術会議は100年記念シンポを3月30日に公開で行うはずであった。
 しかしこれを中止して、HP上で「未来からの問い」というタイトルで、文章と講演動画を載せている。
 国土交通省はアメリカのハリケーンハービーの調査団の報告をインターネットシンポの形で5月12日に行った。
 これからこうしたスタイルのシンポジウムが増えていくのであろう。

 テレビでもソーシャルディスタンシング(司会者が2m以上離れて座る等)を考えている番組が多くなっている。
 またテレワークを利用した自宅や離れた場所とテレビ局をつなぐ番組(NHK「あさイチ」等)も出てきている。

 私も地元有志との例会をテレワークではないが、ネット会議を行うことも考えてみた。
 そのためのソフトを調査してみたことはあったが、ネット回線の不安定性、回線の脆弱性等が指摘されており、あきらめた。
 メールで議論しようと提案してみたが、これも上手くいっていない。
 
(7)クラスター
 クラスターという言葉には様々な意味がある。
 元々は物質等のハードやソフトの集団を意味するものである。
 私たちが嫌なイメージを持っているのは、クラスター爆弾というもので、局部地域における殺傷能力の高い爆弾で、親爆弾の中に子爆弾がパチンコ玉のようにあって、親爆弾が爆発すると、子爆弾が周囲に飛び散り、そこで爆発するという非人道的な兵器である。

 ただ今回のクラスターは意味が少し異なり、集団感染のことである。
 一人の親感染者が子感染者に感染させ、子感染者がまた周囲の人に感染を広げる意味である。

 最初はクルーズ船内で起きたものが有名である。
 後は病院での院内感染、介護施設での感染、バーのような酔っ払い集団が集団感染するような例がある。

 私が義父宅にいる時に、仙台のバーか何かで集団感染が起きたことが記憶にある。
 江東区であれば、北砂の老人ホームで集団感染があったらしい。
 病院での集団感染も起きているが、これは防護具、マスク等の備品不足が大きいのではないかと思う。
 家庭用に人々が慌てて買ったために、病院等必要な施設が品不足になり、感染のリスクが高くなっている。
 庶民のちょっとした自己防衛という局所最適が病院や介護施設等本当に必要なところに届かないという全体最適を妨害している例である。

(8)ロックダウン
 ロックダウンというのは、都市封鎖の意味である。
 今回の新型コロナウイルス対策として、外国ではロックダウンに踏み切った国は多い。
 フランスやドイツ等のヨーロッパの国や東南アジア諸国でも導入した。
 食料購入以外は外出禁止等の強制措置で、違反すると警察につかまったり、罰金の例もあるらしい。

 日本の場合はそこまで強制的なことはできないようで、緊急事態宣言が出ても、出歩いている人はいる。
 テレワークが奨励されているが、ものづくり等はテレワークは無理であろう。
 不要不急の外出は控えるということが奨励されている。
 でも、医者にかかる、とか食料の購入等で出かけることはできているし、不要不急の外出をしても罰則規定はない。

 私も緊急事態宣言発令以降に出かけた例は、食料の購入、朝の散歩で近くの公園に行くことが定期的に行ったことである。
 医者にかかる、ということでは4月に国立がん研究センターに定期検査に行った。
 前立腺がんの目安の血液中のPSA値を測って、その後医師との面談を行った。
 PSAは3.1であり、一応がんの目安値4以下であるが、微妙な数値である。
 次回は緊急事態宣言の影響もあって、今年10月中旬となった。
 また、4月の初めにリンゴをかじっている時に前歯が一部欠けてしまった。
 その歯科治療に1回行った。
 その他はほとんどないので、割と国の方針に従った品行方正な行動を取っていたと思う。

(9)個人対策
 4月以降にシンポジウムは全部中止となったので、人が密集するところには行っていない。
 地元の有志との懇談会も江東区の会議施設が使用禁止なのである。
 3月の例会終了後に4月の予約をしていたのを強制的にキャンセルさせられ、仕方なく会議室使用料の返還手続きを取った。

 食料購入等で出掛ける時にはマスクを必ず装着した。
 それから買物バッグを3個用意して、ビニール袋は断った。
 スーパーに入る前に入口にある消毒液をまず利用した。
 洗剤と同じようなプッシュ式であるが、押す時に手のひらは使わないで、手の甲で押した。
 レジの前はラインテープが貼ってあり、2m間隔で並ぶようになっていた。
 レジカウンターの前には透明なすだれ状ビニールがかけてあって、お客の呼気を直接吸わないようになっていた。
 買物が終わって、買物バッグに食料品を詰め終わった後に、もう一度、入口の消毒液を利用した。
 家に帰ると、まず、荷物を置いたら、すぐに手を洗った。
 それから冷蔵庫に食料を入れた後に再度手を洗い、ついでに、顔とメガネを洗った。
 その後にうがいをするという3重の感染防止対策を取った。

 確か国立がん研究センターに行った時には、帰ってから手洗い、顔洗い、うがいの後にシャワーも浴びた。
 もちろん病院に入る時と出る時に2度入口で消毒液を手の甲で押して消毒した。
 国立がん研究センターでは感染者が出ていたと思うので、通常以上に神経を使った気がする。

(10)3密(密閉・密集・密接)
 3密とは密閉・密集・密接のことである。

 密閉とは閉ざされた空間内にいることで、一番いい例は会議室であろう。
 狭い空間に人が大勢いると、誰かが感染者、または潜在感染者であれば、そこにいる全員が感染の危険性がある。

 密集とは空間が閉ざされていようが、開け放たれていようが、人がたくさん集まる場所に大勢がいることである。
 コンサート会場や野球場などが該当するであろう。
 美術館や図書館等も広い空間ではあるが、人気のある美術品や本があると、多くの人が集まるであろう。
 大阪のコンサートだったか、確かクラスター感染が発生していたと記憶している。
 義父宅にいる時に、仙台の飲み屋さんだったかで、やはりクラスター感染があったように思う。

 密接とは、人と人が触れ合う機会が多いことであり、一番身近なのは、家族である。
 家族の誰かが感染した場合には、できるだけ、接触機会を減らすようにしないといけない。
 使うタオルは別、食事も別、と何か切ない気もするが、こうした感染対策を取らないと家族中が感染する危険性がある。

 この3密を避けるように、また不要不急の外出を控える、手洗いとうがいの励行、外出時のマスクの着用というのが基本対策であろう。

 私はもう一つ電気集塵装置を提案したい。
 昨年5月の環境工学講演会で、静電気学会の水野氏が電気集塵装置を紹介しており、ウィルス殺菌に効果があると説明していた。
 私は豚コレラや鳥インフルエンザ等の防疫に導入してはどうかと質問してみたが、水野氏はお役人さんはそういうところにお金を使わないだろうと答えていたと思う。

 基本的には電気的な殺菌でウィルス除去しようというもので、これは3密の状態のところにしか使えないようには思う。
 病院、図書館、美術館、会議室、バス・電車・飛行機等の交通機関等3密が避けられないところに導入すると効果があるのではないかと思う。

 私は4月の末にこれを思い出して、すぐに近くの電気屋さんに行って、電気集塵装置を見てみた。
 シャープの空気清浄器でプラズマタイプのものが2万円くらいであったので、その場ですぐに購入した。

 私は新型コロナウイルスの感染の割合は、基本的にコロナウィルスの空気中の濃度に依存している、という仮説を立てている。
 3密のうち、これに該当するのは密閉・密集の2つで、密接は直接感染者の飛沫吸引なので、これはマスク装着が一番効果がある。
 密閉・密集状態であれば、空気中のウィルス濃度が高いほど、感染確率が上がるという仮説である。

 最初に報道されたクルーズ船で見てみる。
 クルーズ船内では当然、密閉・密集空間が多い。
 部屋の中に夫婦でいると、密接も関係する。
 またクルーズ船で乗客が下船した後で調べてみると、階段の手すりやトイレの扉の取っ手などが汚染していたとする報告もある。
 しかし、私はこれらが直接に関係したとは思っていない。
 これらに触って、部屋に戻った後にすぐに手を洗わないとしたら、部屋のあちこちの器具に触ったりしたら、そこが汚染する。
 それらの汚染が大きくなると、当然部屋の空気中のウィルス濃度が上昇して、それを吸入することで感染が発生する、と考えている。

 だから、基本的には、空気中のウィルス濃度を下げてやれば、感染確率は下がる。
 マスクで密接の対策、手洗いで住居内の器具のウィルス汚染低下、うがいによる吸入防止がある。
 3密の防止は人が集まる場所に行かないことである。
 しかし公共の交通機関、病院等では3密が避けられない。
 こういうところでは電気集塵装置を設置して、基本的な空気中のウィルス濃度を低下させておくことが重要と考えている。

 国の機関、都の機関等にこうした電気集塵装置の情報を既に送っているが、どこも真剣に取り上げてくれた様子はない。

 5月15日の時事ドットコムのニュースで、米コロンビア大学で紫外線殺菌によるコロナウイルス対策が報道されていた。
 しかし、紫外線は人体に悪影響を及ぼすこともあり、慎重に検討している旨の記事があった。
 私は紫外線よりプラズマのような電気殺菌の方が効果的と思う。

(11)周囲の反応、ハンセン病との比較
 最近よく聞くのは、病院に勤務している医師や看護師の家族が保育園等で預かりを断られる、というような、いわれのない差別を受けている、との報道があった。
 少し前に和歌山県の施設で、感染公表したら、いろんなところから抗議電話が来て、職員等が不当な扱いを受けている、との報道もあった。

 このことで思い出したのが、ハンセン病の時の家族への差別である。
 ハンセン病自体は感染の弱い病気らしいが、そうしたことがよくわからない過去の状況において、周りの人間から村八分の扱いを受けたらしい。
 人間というのは弱いもので、周りにわけのわからない病気があると、その人と関わりたくないという意識が無意識のうちに働いてしまうものらしい。

 私だって威張れたものではない。
 住んでいるマンションで、もし感染が発生してしまったらどうしよう、と考えてしまった。

 でも4月末にNHKニュースで、マンションで感染が発生した場合には、共有部分の消毒の仕方などが書かれた情報が出ていた。
 私は今年6月からマンションの理事になる予定なので、この記事を印刷して、マンションの今の理事長、管理人に送っておいた。
 今年の総会が5月末に駐車場で行われる予定であるが、そこで、新型コロナウイルス対策についても議論したいと思っている。
 その時に注意すべきことは、感染者探しをさせないこと、共有部分の消毒をきちんとすることなどを話しておきたいと思う。

(12)江東区の状況
 江東区は5月13日現在陽性の患者数は212人となっていた。
 確か最初の感染は、豊洲の方の保育園で発生したと記憶している。
 それからしばらくして、江東区役所でも窓口以外の職員で発生、というのを聞いたような気がする。

 最近では北砂の老人ホームで集団感染が発生したらしい、との情報もあった。
 少し前まで、遠くで発生している、というような感覚であったが、江東区内でもポツポツと発生している。
 また潜在感染者がいても、発熱がなかったり、咳をしていなかったら、感染者とわからないのである。
 手洗い、うがい、3密を避ける、空気清浄器、スーパーでの2度の消毒等をこまめに行うしかないのかもしれない。

(13)マンションの感染対策
 マンションの感染対策としては、共有部分の消毒、会議等の3密はソーシャルディスタンシング(2mくらい距離を取る)くらいである。

K10012407231_2004271458_2004271638_01_04 マンション新型コロナウイルス対策概要図R2-4-27.jpg
         図3 共有部分の消毒の例(NHKニュースより抜粋)

K10012407231_2004271458_2004271638_01_05 マンション消毒方法R2-4-27.jpg
         図4 消毒薬の作り方(NHKニュースより抜粋)

(14)10万円支給
 新型コロナウイルス対策の一環として、国民一人ずつに10万円支給、とされている。
 私は年金生活なので、今のところ新型コロナウイルスによる影響は出ていない。

 江東区役所では5月7日からオンラインで申請できる、とのことであった。
 調べてみたら、マイナンバーカードだけでなく、マイナンバーカードのデータを読み込むカードリーダーが必要で、筆者は持っていない。
 だから、オンライン申請はあきらめて、書類が届くのを待つこととした。
 5月17日現在届いていない。
 さて使い道であるが、病院関係に全額寄付することにしている。

(15)免疫
 免疫については、ほとんど知識がない。
 どうしたものかと思っていたら、NPO「あいんしゅたいん」の宇野女史が人間の免疫について説明したHPが紹介されていた。
 解説は長い文なので、簡単に概要のみを紹介する。
 人間の身体の防御の最初は皮膚や粘膜が重要で、手洗いやうがいが大事になる。
 身体の中に菌が入ってきても、抗菌物質が血液や粘膜の中にあって、菌を不活性化する。
 人間の持つ免疫力は生まれつき持っている(A)自然免疫(非特異免疫)と生まれてから獲得する(B)獲得免疫(特異免疫)の2つがある。
 通常は(A)自然免疫で、風邪等の従来からある病原菌に対処する。

 今回の新型コロナウイルスの場合は今まで未経験のウィルスなので、(B)獲得免疫が働きだすまで1週間くらいかかる。
 その間に重篤化した場合は生命を維持できる医療(人工呼吸器等)が必要になる。
 (B)獲得免疫としてはT細胞やB細胞が機能し、増殖することによって、新型コロナウイルスの増殖を抑える。
 重症化を左右するのは、ウィルス量と自然免疫力で前者は手洗い、うがい、マスク装着による飛散防止が有効で、自然免疫力は十分な睡眠やバランスのよい食生活が有効とされている。
 (筆者はこれに適度な運動も必要と思う。毎朝近所の公園を30分くらい散歩し、テレビのラジオ体操の時に一緒に運動している。)

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         図5 免疫の構造概要

(16)ワクチン
 新型コロナウイルスのワクチンは1年から2年かかると言われている。
 ワクチンとしては天然痘のワクチンを開発したジェンナーが有名である。
 今はインフルエンザのワクチンが開発されている。
 毎年その年の流行の型を予測して、その型に適合するワクチンを接種するのがよく行われている。
 でもこれが外れて、インフルエンザに罹患する人もいる。

 アーサー・ディ・リトル・ジャパンの人の寄稿文によると、抗体が反対に作用して重症化を引き起こした例がSARSやMERSのワクチン研究で動物実験で発生した、とのことで、開発は難航することも予想されているらしい。

(17)特効薬等
 新型コロナウイルスの特効薬については、まだ開発されていない。
 今世界中で盛んに行われているのは、他の病気の治療薬として開発されたものが、この新型コロナウイルスの特効薬にならないか、との意図で行われているものである。

R2-5-16 R1新型コロナウイルス対策で治療に試されている主な薬リストR2-4-22.jpg
         図6 新型コロナ治療薬の一例(他にもある)

 よく報道されているのはアビガンで、中国が試してみて有効としたが、米国はそうではないとの見解が割れた。
 子どもへの奇形も報告されているようで、妊婦には適用できないかもしれない。

 最近の報道ではエボラ出血熱用治療薬のレムデシビルが米国認可に合せて日本でもスピード認可されている。
 この治療薬は副作用として、肝・腎機能障害を起こす例もあるらしい。
 HIV用の治療薬はあまり効果がないようで、あまり報道に出てこなくなった。
 最近ではノーベル賞の大村さんが開発したイベルメクチンが効果があるのではないかという報道もあった。
 どれも一長一短があるようで、決定打とまではいかないのが現状である。

(18)血しょう
 中国で、新型コロナウイルスに罹患して回復した人の血しょうを使って治療を行うことが行われているらしい。
 一見すると、正しいようにも見受けられる。
 輸血と同じ理屈であるから、同じ型の血液であれば、輸血した血しょう中の免疫が働いて、新型コロナウイルスを治す効果も予想される。

 しかし、ここで一つの問題点がある。
 それは新型コロナウイルスに罹患して一旦回復した後に、再び同じ新型コロナウイルスに罹患した例が見られることである。
 新型コロナウイルスがすでに100種類以上も変異しているので、その中の別種に罹患したとも考えられるが、同種のウィルス罹患だとすると、回復した患者の血しょうが逆に重症化を引き起こす引き金になる可能性もあるのである。
 ただ、中国やインドでこの治療法を4月末くらいから試行しているようなので、その結果次第であろう。

(19)BCG
 BCGと聞いて、筆者は嫌な記憶がよぎった。
 小学校の時にツベルクリン検査を受けて、毎年陰性で常にBCG接種を受けさせられた覚えがあるからである。
 しかし、そのBCGが今回の新型コロナウイルス感染での死傷者数で、BCG接種を受けた国と受けていない国で、歴然とした差があったらしい。
 日本のようなBCG接種の制度のないスペイン、イタリア、アメリカでは死傷者が多い。
 日本やポルトガルのようなBCG接種国は確かに死傷者が少ないようである。

R2-5-16 R1 BCG接種と新型コロナウイルス死者数のグラフ.jpg
         図7 BCGと死傷者数の状況(辻堂たいへいだい耳鼻咽喉科HPより抜粋)

 しかし、イスラエルでの調査結果では、BCGの効果があったとは言えないとしている。
 イスラエルは1982年を境にしてそれまで行っていたBCG接種をやめた。
 そのやめた前後に生まれた人でのBCG接種の効果がはっきり出なかったとしている。
 この論文をiPSの山中伸弥氏も引用している。
 ただし、山中氏はイスラエルの調査が不十分、との認識もあるようで、現状では何とも言えない。

(20)コロナと放射性物質RIとの比較
 筆者は原子力業界に30年近く在籍してきた。
 そのために今回の新型コロナウイルス騒動では、放射性物質RIの実験における取扱いと似ている気がした。

 まず類似点としては
 ①目に見えないこと
である。
 そのために、対処することが闇夜での歩行のような危うさが常につきまとう。
 第2に
 ②ゾーニング
という観点である。
 放射能というか、密封されていない放射性物質(非密封RI)を取り扱う際には、管理区域という設定をして、この中で取扱い、この区域以外に出さないという概念がある。

 今の新型コロナウイルス対策として、病院等の治療にもこのゾーニング(管理区域設定)を行って、汚染可能性の区域と汚染のない区域で物の受け渡しも行うようにすると、ウィルスを管理区域内に封じ込めできる。
 クルーズ船ではこうしたゾーニングの考え方をできる人物がいなかったせいで感染が広がってしまった。
 この後にクルーズ船の患者を一部収容(100名前後)したとみられる自衛隊中央病院ではこのゾーニングの考え方が徹底しており、潜在感染者が多くいたにもかかわらず、医者や看護師の中から感染者を出していない。

 また放射性物質を取り扱う際には
 ③防護服、全面マスク、または半面マスク、ゴーグル状のメガネ等を使う
  また、飛散の怖れがある放射性物質はグローブボックスやフードの中で実験を行う等がある。

 今回の新型コロナウイルス対策で、病院等がこうした防護服等を着用しているのを見て、非密封RIの取扱いと同じようだとつい思った。

 では違う点は何か。
 同じ目に見えないものでも、
 ④非密封RIの場合は測定器があるとすぐに測れる
ことである。
 α線は密着型の検出器で、β線・ガンマ線はガイガーカウンター等の線量計でその存在がすぐ検知できる。
 トリチウムは弱いβ線しか出さないので、検知には時間がかかるが、その分人体に与える影響は少ない。
 新型コロナウイルスはPCR検査をしないと、そのウィルスの有無がわからない。
 また、
 ⑤非密封RIは時間と共に減衰していく
 ので、ある程度時間が経てば無害化する。
 しかし、新型コロナウイルスは時間と共に減衰はしないで、人と人の接触で、どんどん拡散していく。
 人間の体内で増殖し、対策を打たないと、どんどん広域に拡散してしまう。
 減衰という点に関しては、何らかの対策を取らないと、いつまでも減衰しないことがRIとの違いである。

 以上が今回の新型コロナウイルスに関して、筆者が持っている知識を整理してみたものである。
 これを読んで、みんなは正しく怖れることができるであろうか。
 私はこれをまとめたことで、少し心が落ち着いたように思う。
 -以上-

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