激甚災害セミナーに参加

 激甚災害セミナー(10/19(土))に参加した。

 9月20日(金)に原子力学会からメールが来た。
 上記のセミナーの案内である。
 最近激甚災害が多いのでちょうどよい機会だと思って、すぐに主催者の蔵前工業会のHPを開き、参加の申し込みをした。

 当日は午前中にマンションのサロンを開いていたが、誰も来ないので早めの昼食を取り、すぐにスーツに着替えてマンションを出た。
 途中のコンビニでで500mlのペットボトルのお茶を買って行った。

 会場の受付で名前を言うと、登録されていないというので、その場で申込用紙を書いたら、登録されていたと言って謝られた。
 私はマスクをかけており、少し発音がこもって「せ〇〇」というように聞こえたようだった。
 資料としては、プログラムのA4資料1枚のみであった。
 要旨はHPに載せてある、とのことで、確かに申込するときにHPに要旨はあったような気がしたが、多分資料として配布されるだろうと思い、印刷してこなかった。
 したがって、私のノートのメモだけなので、思い違いや誤記も若干あることをお断りしておく。
 プログラムは末尾に載せておく。
 会場は1階であり、避難口は最初に入った位置なので確認しなくてよかった。
 トイレに行っておいた。

 講演1は「自然災害への行政上の取り組み」というタイトルで、先端建設技術センターの佐藤氏が講演した。
 元国交省事務次官なので、そつなく説明したが、面白みには欠けた。
 1977年東工大卒・建設省入省で2013年退官した。
 わが国の国土条件をロンドン、パリと比較していた。
 山岳は崩壊しやすい。
 土砂災害が多い。
 沖積層は流動化しやすい。
 浦安がその例である。
 地震や火山も多い。
 3.11の東北の津波で車や家が押し流される動画を見た。
 3.11の時にはその後の1か月で、震度1以上の地震が1日に3回以上起きていた。
 この動画も見せようとしたが、動かず、2,3の講演の後で調整したものを見た。
 要するに、3,11後の1か月で、東北を中心に地震が頻発していた。
 台風の発生もある。
 
 河川の勾配は世界中の川より急な勾配である。
 この間の多摩川の浸水状況の写真もあった。
 水害に対して脆弱な国土である。
 江東区の南砂3丁目は地盤沈下が大きく、明治時代から4.5m沈下している。
 3.11以降地震、火山活動が多くなった。
 膝で毎秒70㎝の水の流れがあると避難できない。
 側溝や用水路もあるので注意しないと足を取られたり、落ちたりする。
 阪神淡路大震災でのある寝室の動画が見られた。
 3.11の宮古の洪水の動画も見られた。
 津波の速度はv=√(gh) (h:水深)
で表される。
 H26年に御嶽山噴火があった。
 土砂災害の危険箇所は全国で52万カ所ある。

 複合被害も心配である。
 この前の台風19号が関東に来ている時に、千葉で震度4、関東で震度3の地震があった。
 これがもっと大きいと大変だった。

 1948年の福井地震では全壊率80%であった。
 江戸時代の天明3年に浅間山の噴火があった。
 火砕流が発生した。
 吾妻川の水害、河床上昇による利根川の洪水があった。

 東京や大阪に災害の率が多い。
 災害対策や国土の強靭化が必要である。
 強さとしなやかさを合わせ持った社会にしないといけない。
 対策の法体系の整備も必要になる。
 耐震基準の整備も必要である。
 仙台枠組で防災対策の必要性が認識された。

 防災白書を見るとよい。
 事前防災の重要性が強調されている。
 大洪水は必ず発生する。
 関空の高潮被害の例がある。
 大阪市内の浸水があった。
 防潮水門の整備で1300億円くらいかかる。
 でもそれを行っていないと、被害額は17兆円になる。
 南海トラフ地震、首都直下地震も心配である。
 火山防災マップで、火山灰が2㎝積もると、電子社会は大混乱する。
 富士山が噴火したら大変である。

 巨大地震の被害推計は南海トラフで1200兆円となっている。
 公共インフラ整備で被害を軽減しないといけない。
 ソフト対策や長期プランの策定が必要である。
 
 最後に3匹の子豚の童話を話す。
 1匹はわらで家を作り、1匹は木の家、末の子豚はレンガの家を作った。
 2匹はオオカミに食べられたが、末の子豚の家は壊れなかった。
 オオカミが煙突から入ろうとしたが、大きな鍋を下に置いてお湯をグラグラ煮ていた。
 オオカミは子豚にやっつけられた。
 この子豚のような対処が必要である、という説明であった。

 講演2では「巨大化する自然災害への東工大の取り組み」というタイトルで、東工大の中井氏が講演した。
 東工大の理工学院というのは大学と大学院を一緒にしたシステムである。
 一気通貫のカリキュラムになっている。
 持続可能な都市への地域づくりを目指している。
 一年生は全学共通で2年生で3つのコースに分かれる。
 リベラルアーツ教育学院等がある。
 他の学院との横断的な講義受講も可能である。
 約1600名の学生と120人のスタッフがいる。
 国連の持続可能な開発目標(SDGs)の目標NO.11の「住み続けられるまちづくりを」に関連している。
 SDGsのNO.9の「産業と技術革新の基盤をつくろう」、NO.7の「エネルギーをみんなに そしてクリーンに」、NO.13の「気候変動に具体的な対策を」にも関連した学問を目指している。

 防災・減災への取組も行っている。
 ハザードとして地震、火山噴火、台風、豪雨等がある。
 人為制御不能である。
 バルネラビリティ(脆弱性)が問題である。
 暴露性ということもある。
 荒地であれば洪水が来ても、さしたる影響はない。
 大都市の災害リスクは東京等が大きい。
 インドネシアは暴露性が小さい。
 防災・減災のハードとソフトの対策が必要になる。
 災害が起きても電源等のエネルギー確保ができるとよい。

 気象モデルとシミュレーションで関東の集中豪雨等に対処できる。
 ヒートアイランドや集中豪雨の解析を行う。
 水流シミュレーション、風工学、雲工学の研究を行っている。
 超高層ビルの壁にかかる力は風が吹くとどうなるか。
 被害の早期把握が重要になる。
 空撮のみではわかりにくい。

 エネルギーシステム研究を行っている。
 スマートグリッドの研究も行っている。

 自治体庁舎のリスク管理はどうなっているか。
 周辺の経済活動と関係しているので簡単に移転できない。

 災害の復興ということで、陸前高田と関わってきた。
 高田松原が有名である。
 7万7千本の松がある。
 人口は2万5千人である。
 3.11で大きな被害を受けた。
 津波浸水区域が大きかった。
 奇跡の一本松が有名になった。
 3.11で1800人亡くなった。
 人口の8%くらいになる。
 市街地の9割が壊滅した。
 復興の手伝いをしている。

 防潮堤の作り方で議論があった。
 100年に一度来る津波L1を対象にした対策にするか、1000年に一度来る津波L2を対象にするか、である。
 L2だと避難、L1でも相当な津波となる。
 市街地の復興では山側にすることになった。
 膨大な土を運搬することになる。
 800万トンの土を動かすので、トラックだと10年かかるが、ベルトコンベアを設置して1年くらいで可能となった。

 講演3では「建物に関わる耐震研究の現状」というタイトルで、東工大の山田氏が講演した。
 関東大震災は1923年に起こった。

tatemono_takata_s 防災科学研究所HP 大手町2丁目 .jpg
         図1 関東大震災の図の一例

 1924年に耐震設計が義務化された。
 東工大では1934年に耐震材料研が発足した。
 コンクリートの研究を主に行ってきた。

 1948年に福井地震が起きた。
 耐震性の弱い建物に被害が大きかった。
 建築基準法の改正が行われた。
 1968年に高層ビルの霞が関ビルが建てられた。

 1981年に新耐震基準が施行された。
 計算機の発達があったことが大きい。
 1995年に阪神淡路大震災があった。
 旧耐震ビルに大きな被害があった。
 1階のピロティが耐震の弱点である。
 耐震基準Isが0.6以上ならOK、0.6未満であれば、耐震補強が必要になる。

 今学校ではこの診断補強が進んでいる。
 民間は進んでいない。
 学校では2005年に5%だったが、2016年で98%となっている。
 耐震補強ではX型のすじかいを入れる。
 数回の地震が起こっても倒壊しない。
 新耐震を満たしてどの程度の性能があるか。
 学校の建物は安普請が多い。
 3.11の1611棟の倒壊は学校の体育館である。
 多くの体育館が被害を受けた。
 東北は3.11後も地震が多い。
 新耐震基準を満たしても少しは被害がある。
 新耐震基準は最低限の基準である。
 大破したら相当修理が必要になる。

 今は、倒壊防止から財産保持へと意識が変化している。
 その結果、免震(建物をゴム等で地面と離す等)や制震(ダンパー等で地震エネルギー吸収)が増えている。
 免震構造は積層ゴムのアイソレータ、U字型ダンパー等が増加している。
 制震構造は主架構+ダンパーでコストが免震に比べて安いので、超高層ビルに多くなっている。

 耐震の課題は5つある。
 小さなダメージは仕方ない。
 50㎝/sの震度6を対象とする。
 余裕度を検証するのが普通だが、耐震偽装が起こっている。
 2つ目は耐震材料の性能評価である。
 縮小モデルではわからない現象がある。
 3つ目は天井と壁のシステムである。
 ここは研究が手薄である。
 中規模の地震に対する設計しかできていない。
 4つ目は構造骨組の健全性である。
 大まかな評価しかできていない。
 普段からモニタリングできる仕組があればいいのだが、と思う。
 5つ目は建物は安全だ、という保証がどこにあるか。
 安全だ、と言われてもほんまかいな、と思う。
 どのような性能を出せばいいのか。
 コンソーシアムができている。

 開発目標は5つである。
 複数回の地震(熊本地震は前震と本震の2回M7クラスの地震が2日間という短期間で発生)に耐えられる構造である。
 そのためには実験が必要になる。
 地震のデフォルメが必要になる。
 開口部周辺のひび割れは構造材より壁の方が損傷する。
 一番大きな被害がそのまま残る。
 繰り返し実験をしてみると、骨組は少し被害があるが、壁は脱落しそうになった。

 講演4では「水災害予測研究の最前線」というタイトルで、東工大の鼎(かなえ)氏が講演した。
 1週間前に水害があった。
 千曲川の様子が写真で示された。
 相模川や鶴見川も氾濫した。
 8mが危険水位で現在5.5mである。
 多目的遊水地に水が入るようになっている。
 荒川上流に大雨が降った。
 多摩川上流のダムが決壊した。
 荒川の赤羽和渕駅はほぼ最高水位になった。
 川の洪水は200年に1度くらいの雨を想定している。
 八ッ場ダムで下流の水害を食い止めた。

 テレビのコメンテーターとして呼ばれた。
 堤防には頼れないのか、職員の避難は適切だったか、とか聞かれたりした。
 ただ、部分的に言ったことしか反映されていないことが多かった。
 バックウォーター(下流の水位が高く上流に逆流すること)が多く発生していた。
 下水は禁句であったような気がする。
 風評被害が怖いのである。
 武蔵小杉の水門は閉じたが、近隣の小河川では逆流が起こった。

 洪水の予測でカルマンフィルタが用いられた。
 日野幹雄氏の乱流に関する論文が今も読まれている。
 地球温暖化の影響で、洪水頻度、渇水頻度が日本では両方ひどくなると予測されている。
 いつ大災害が起きてもおかしくない状況にある。
 英仏も洪水が増えている。
 2100年に平均気温が7℃上昇、との予測もある。
 2100年には200年に1度の雨が15年に1度の雨になるかもしれない。
 講演者の鼎氏の娘が今5歳だから、80年生きていたらそうした災害に遭うことになる。

 風水害の保険金も高くなっている。
 洪水費1兆円、被災額は3兆円との話もある。
 海面上昇しており、グリーンランドの氷が全部溶けたらどうなるか心配、とのことだった。

 私は質問で、洪水にはノアの方舟のようなシステムがあればよいのではないか、と聞いた。

R1-10-27R1 ノアの方舟の図.jpg
         図2 ノアの方舟のイメージ図

 鼎氏はそういうものがあればいいかもしれない、アメリカでは洪水対策用にシェルターもあるようだ、とのことであった。

 講演5では「首都直下地震に備える:何が起きるか,どう備えるか」というタイトルで、東工大の大佛氏が講演した。
 首都直下地震が想定されている。
 木密地域が心配されている。
 想定外をなくすことが必要である。
 浅い震源だと強く揺れる。
 東京の東側だけでなく、西部も震度6強となる。
 木造の全壊率は6弱から6強で約10倍になる。
 20万棟が火災で焼失する。
 木造密集地域が環七と環八の間に多い。
 不燃化・耐震化がなかなか進まない。
 危険意識の共有が大事になる。

 シミュレーションモデルの概要を示す。
 建物は倒壊し、道路も閉塞する。
 全壊建物の分布、出火建物の分布等がある。
 さいころを振って計算(乱数発生)した。
 広域避難シミュレーション例がある。
 避難困難率が計算された。
 行き止まりの道路、細い道路も危険である。
 緊急避難路の設定が必要になる。
 地震危険度測定調査がある。
 北千住等が危ない。
 焼損率も計算した。
 11カ所の出火として、延焼シミュレーション1000回やってみた。
 1000回やって、500回が3カ所出る。
 火災が起きても延焼しないところもある。

 延焼区域は運命共同体である。
 狭い道路などは1棟が倒壊すると道路をふさぐ。
 そこに火事が迫る。
 糸魚川火災の例がある。
 南からの風で北側部分は延焼したが、それ以上は広がらなかった。

 防災生活道路という考え方がある。
 6m幅の道路は延焼ストッパーになる。
 消防活動も6m必要になる。
 燃えるか燃えないかが重要な要素になる。
 建物倒壊による圧死も多い。
 防災生活道路の整備が大事になる。
 東京全域の出火シミュレーションを行った。
 800カ所の出火があるとしたら、東京都の消防車は600台で200台足りない。
 どちらが危険かという消防のトリアージが発生する。
 東京の建物は280万棟あり、木密ベルトで焼損が大きい。
 地震により道路は閉塞する。
 閉塞状況のクラウド化、災害情報収集が必要になる。
 自宅周辺をウロウロして情報収集する防災ボランティアの活動が必要になる。
 出火から3台の消防で17分で鎮火できる。
 災害情報収集の例を世田谷区で見てみた。
 参加者21名で、倒壊箇所7000件、道路閉塞3000カ所、居住者84万人いた。
 3.11のツイッターの状況を見ていた。
 川崎の河川氾濫実験で止水板の設置を行った。

 モノから人に応用できる。
 人員、物質のマッチングを巡回支援で安否確認のフィールド実験をしてみた。
 学生にLINEアプリを使用させて、25カ所を4人で巡回させた。
 シニアにも同じように試してみたが、学生より成績は悪かった。
 でも50カ所を10人で回るアプリにして実験すると見落とし等が発生した。
 災害情報収集の仕方などに課題がある。

 質疑で他の人から、このシミュレーションは正しいのか、とか停電したらどうなるか、とかの質問が出たが、回答はよく覚えていない。

 以上で講演は終了した。
 
 今回のセミナーは東工大の卒業生のためのようで、私たちはちょっと部外者的な感じがあった。

 しかし、激甚災害は最近多くなっているし、これからも多くなりそうな気がするので、これからもこうしたセミナーやシンポジウムに参加して、防災に関する情報を収集するつもりである。


<第41回蔵前科学技術セミナー>
「激甚災害に挑む科学技術」~国土強靭化への東工大の取り組み~

 1.日時:2019年(令和元年)10月19日(土) 13:00-17:30
 2.会場:東工大蔵前会館1階くらまえホール(東急目黒線・大井町線 大岡山駅下車1分)
 3.主催:一般社団法人蔵前工業会
 4.共催:国立大学法人東京工業大学
 5.参加費:無料
 6.申込:事前申し込み
 7.プログラム
  講演1:「自然災害への行政上の取り組み」先端建設技術センター理事長,佐藤 直良氏
  講演2:「巨大化する自然災害への東工大の取り組み」東京工業大学 中井 検裕氏
  講演3:「建物に関わる耐震研究の現状」東京工業大学 山田 哲氏
  講演4:「水災害予測研究の最前線」東京工業大学 鼎 信次郎 氏
  講演5:「首都直下地震に備える:何が起きるか,どう備えるか」東京工業大学 大佛 俊泰氏

 8.概要
   一般社団法人蔵前工業会は国立大学法人東京工業大学との共催により、時宜に適した技術テーマを皆様と考える「蔵前科学技術セミナー」を年2回開催しています。
 今回のテーマは「激甚災害に挑む科学技術」です。
 建物の耐震に関する研究や大規模な水害への予測と備えに関する研究及び密集市街地における被害の様相と対応策を紹介いただき、巨大化する自然災害(地震、津波、水害)に対する行政の取り組みと大学での研究の現状を知る機会とします。

 9.講演の要旨(事前にインターネットHPに掲載されていたもの)
  講演1:「自然災害への行政上の取り組み」  
   先端建設技術センター理事長,元国土交通事務次官
    佐藤 直良 氏(S50土52修)
 <講演要旨>:
 日本は、その地理・地形・地質条件から、欧米等の先進国と比較して災害リスクが高く、特に近年では、毎年のように豪雨や地震等による災害が発生しています。
 自然災害に対し防災、減災の観点から、行政は災害対策基本法を基本とし、河川法等の個別法に則り様々な対策を行なってきたところです。
 さらに近年激甚化する災害に対し、これらに加え強さとしなやかさを備えた国土強靭化に取り組んでいます。
 今後、気候変動により水害等の頻発・激甚化、さらには南海トラフ地震をはじめとする国難級の巨大災害に対しても備える必要があり、特に事前防災として自然災害に対する公共インフラによる被害軽減対策等、行政の取り組みがより重要となっています。

  講演2:「巨大化する自然災害への東工大の取り組み」
   東京工業大学 環境・社会理工学院長,教授
    中井 検裕 氏(S55社57修)
 <講演要旨>:
 近年頻発している激甚災害や近い将来予想されている巨大地震に対して国土や都市を強靭化することは我が国の喫緊の課題であり、東京工業大学では様々な分野で強靭化に資する最先端の研究を進めています。
 災害リスクは一般に(1)hazard、(2)vulnerability、(3)exposureの3要素から構成されるとされており、それぞれの要素における代表的な研究領域を解説するとともに、本学でも特に防災・減災に最も深く関わる環境・社会理工学院で行われている研究テーマについて概要を紹介します。
 また、講演者の専門である都市計画分野について東日本大震災からの復興都市計画を例に、防災・減災技術の実際の社会への展開についてお話しします。

  講演3:「建物に関わる耐震研究の現状」
   東京工業大学 科学技術創成研究院 未来産業技術研究所教授
    山田 哲氏
 <講演要旨>:
 経済や行政など社会機能の中枢が集まる大都市には、超高層建築が建ち並んでおり、住宅の高層化も進んでいます。
 このような大都市を巨大地震などの自然災害が襲った場合、建物自体の倒壊は免れたとしても多くの建物で機能が停止すると、社会機能が長期間にわたり麻痺することになります。
 そこで、東京工業大学が中心となって産学連携のコンソーシアムを立ち上げ、建築基準法の想定の1.5倍の強さの地震に対して超高層建築の構造体を補修不要なレベルに留め、設備・非構造部材の機能を確保し、建物の健全性や機能レベルをモニタリングするとともに、人々の「安心」につなげる情報発信を行っていくことを目標とした研究を進めています。

  講演4:「水災害予測研究の最前線」
   東京工業大学 環境・社会理工学院教授
    鼎 信次郎 氏
 <講演要旨>:
 まず、私どもが世界に先駆けて数年前に発表した地球温暖化が世界の河川洪水変化にもたらす影響について、その周辺動向なども含め紹介しました。
 次に,昨年の西日本豪雨がもたらした水害について,学生など若者と一緒に調査、勉強した結果を紹介しました。
 最後に、NASAが2021年頃打ち上げ予定の最新衛星SWOTについて、特にその衛星データを前提とした世界の河川流量の推定について、データ同化という技術を核とした研究の進展について紹介しました。
 これら全て、激甚災害に挑むという最終目標のために、人づくりから未来の科学技術の探求までということで、私の周囲で一歩ずつではありますが、教育・研究が進められているものとなります。

  講演5:「首都直下地震に備える:何が起きるか,どう備えるか」
   東京工業大学 環境・社会理工学院教授
    大佛 俊泰 氏(S60建63修)
 <講演要旨>:
 東京都の被害想定(平成24年4月)によれば、東京湾北部地震(M7.3)発生時には、800棟以上から出火し、20万棟以上が焼失し、火災による死傷者は2万人以上にのぼるとされています。
 被害を最小限に止めるためには、過去の災害から学んだ経験や知見を最大限に活用した対策が求められます。
「何が起きるか」という単なる被害想定に留まることなく、「何をすべきか」という積極的な減災対策の一助とするべく、多種多様なデータとコンピュータ関連技術を駆使したシミュレーション研究についてご紹介します。

  -以上-

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