江東区の新長期計画区民説明会に参加

 江東区の新長期計画区民説明会(7/20(土))に参加した。

 そもそもの発端は江東区報7月11日号であり、この新長期計画に関するパブリックコメント募集があった。

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         図1 江東区報江東区長期計画案へのパブリックコメント募集

 江東区に住んでいるものとしては、この計画に無関心ではいられない。
 といっても会社員時代に関心があったかと言えば、お世辞にもあったといえるレベルにはなかった。
 今は暇があるから考えられるんだ、といえば、その通りである。

 パブリックコメントは7月11日から7月31日まで、となっていた。
 江東区報には、切り取りはがきでコメントを出せるようにもなっていた。
 でもきっと江東区のHPにパブリックコメントの要項が掲載されているだろうから、そちらをみればいいと思った。

 江東区のHPを見ると、江東区報江東区長期計画案の区民説明会が5回ある、との掲示があった。
 7/16,7/18,7/20,7/23,7/26であり、各日付で別の会場で行われる、とのことだった。
 私は地元有志の会でよく利用している江東区文化センターが都合がよいので、7/20の説明会に参加した。

 会場は同センター6階の会議室であった。
 受付に行くと、会議次第、江東区長期計画区民説明会資料、江東区長期計画分野別素案、江東区報7月11日号(江東区長期計画パブリックコメント特集号)、区民説明会アンケートが渡された。
 中に入ると、20人くらいが参加していた。

 会議次第は簡単で、区職員による説明とそれに関する質疑応答だけであった。

 区職員の説明では、江東区長期計画区民説明会資料に基づいて行われた。

 この資料説明では、基本構想が平成21年に策定され、それは20年構想であった。
 これに基づいて、10年計画が平成22年から平成31年度までの10年計画が策定・実施された。
 この10年計画が終了したので、次期10年計画の策定が始まった、とのことであった。

 施策の大綱としては、以下の5つとなっている。
 (1)水と緑豊かな地球環境にやさしいまち
 (2)未来を担うこどもを育むまち
 (3)区民の力で築く元気に輝くまち
 (4)ともに支えあい、健康に生き生きと暮らせるまち
 (5)住みよさを実感できる世界に誇れるまち

 平成22年といえば、東日本大震災の1年前である。
 私個人では、妻・義父が平成23年に相次いで亡くなっている前後にあたる。
 個人的には、ばたばたしていて、とても江東区長期計画に思案が向く状況ではなかったと思う。

 今回の江東区長期計画については、時間的な余裕もあるし、町内会に参加していることもあり、この長期計画には関心を持つ土壌ができたといえるかもしれない。

 区職員の説明に戻ると、江東区の現状を説明した。
 現在の江東区の人口は約52万人で年々増加傾向、とのことである。
 外国人も増えて、現在約3万人がいる。
 このうち半分は中国人、後は韓国人やインド人が5千人くらい、とのことであった。

 歳入はH31で約2千億円であり、歳出もこれに相当し、その47%は福祉関係に充てられている。
 
 施策1の水辺と緑では、CIG(City in the Green)という略語を区民の8割が知らない、ということである。
 施策4の保育サービスの充実では、待機児童の数は減ってきた。
 施策6の学校教育の充実では、外国人子弟が増えてきた。
 施策7の教育環境の充実では、ワンストップ窓口を開設し、すべての相談を受けるようになった。
 施策10の区内商店街の振興では、空き店舗の増加、大学との連携、若手の育成などが課題として挙げられた。

 施策11の地域コミュニティの活性化では、外国人を地域の中に取り込む必要性がある。
 町内会・自治会への加入率が低く、現在59%らしい。
 施策19の高齢者福祉の推進では、特別養護老人ホームへの待機者が千人を超えた。
 就労ではハローワーク、シルバー人材センター、ボランティア活動等を推進させたい。
 高齢者の人口は右肩上がりで今約11万人いて、団塊の世代が前期高齢者から後期高齢者に移行する時期である。

 施策24の便利で安全な道路・交通網の整備では、放置自転車が2万台から1万2千台に減った。
 コミュニティサイクル(レンタル自転車システム)の利用を増やしたい。
 南北交通では地下鉄8号線の延伸(江東区は東西には東京メトロ等路線が多いが、南北にはなく、バスに依存している)が期待されている。
 施策24の災害に強い都市の形成では、外国人向けの情報発信を強化したい。

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         図2 江東区の花火の例(江東区FACEBOOKより抜粋、本文とは無関係)
 
 以上の説明を行った後に質疑を行った。
 私は国連の持続可能な開発目標SDGsとの類似性や全体をA3の用紙1枚にまとめることなどをコメントした。
 他の人も何人かコメントしていたが、コメントをメモするのを忘れて、今は思い出せない。

 また、家に帰ってからも考えをもう少しまとめ、7月29日に江東区にあててパブリックコメントのメールを出した。
 
 それは以下の通りである。

 これからも区民の一人として、江東区を災害に強いまち、防災先進区となるように微力を傾けていきたいと思う。

<全体を通して>
 (A3の資料1枚にまとめる)
 全体の項目が5テーマ27施策と多すぎて、1個1個の施策を理解するだけでも大変である。
 会社でよく、お前の言いたいことをA3の資料1枚にまとめろ、もしその中で気に入ったものがあれば、そこを細かい資料で見ていく、ということを言われた。
 この長期計画案も全体を大きく俯瞰するという資料があってもいいと思う。

 (国連の持続可能な開発目標と合致する項目が何点かある)
 国連の持続可能な開発目標 (SDGs)と合致する点が何点かあるので、このSDGsも視野に入れた目標であることを打ち出してはどうか。
 施策1(水と緑豊かな地球環境)はSDGsの目標6(安全な水とトイレを世界中に)と似ている。
 施策2(地球温暖化対策)はSDGsの目標13(気候変動に具体的な対策を)、施策3(持続可能な資源循環型地域社会)はSDGsの目標12(つくる責任、つかう責任)、テーマ2(子どもを育む)はSDGsの目標4(質の高い教育をみんなに)に相当する。
 テーマ3(区民の力で築くまち)はSDGsの目標11(住み続けられるまちづくりを)に相当する。
 施策17(健康づくりの推進)はSDGsの目標3(すべての人に健康と福祉を)、施策18(感染症対策)はSDGsの目標6(安全な水とトイレを世界中に)に相当する。

 (重要度に応じた並べ替えを)
 各施策の中は江東区が重要視する施策が何であるのかわからない。
 重点施策・重点取組方針を重要度の高い順に並べ替えてはどうか。

 (ユニバーサルデザインの視点を取り入れる)
 私は江東区の主催するユニバーサル・デザイン(UD)まちづくりワークショップに参加している。
 このUDの視点から見ると、江東区は身体障害者や外国人に対する配慮が不足していることを感じている。
 特に障害者福祉、子育てや地域コミュニティ活性化に関してより具体的な支援をするべきと思う。

 (防災視点)
 防災士としてこの計画を見ると、防災に関して各テーマの中に分散して、防災計画を一貫して行う、という意識が感じられない。
 首都直下地震等が30年以内に70%以上の確率で起きるのであれば、防災をテーマの一つにまちづくり等を行っていく覚悟のようなものが欲しい。
 例えば施策1では、江東区に多い汽水(塩分の若干入った水)をすべて真水に変えておくことがある。
 関東大震災の時に江東区は橋が焼け落ち、孤立して島のような状態になっていたようだが、そういう時に用水路の水が飲めるものであれば、防災の観点から有力な対策となる。
 また、用水路の水は停滞していると淀んでしまう。
 公園の噴水のような状況を太陽光パネルと排水ポンプの組合せで水を常に流動させて、打ち水効果を発揮できるようなシステムを導入して欲しい。
 こうしたシステムの導入により、水と緑豊かなまちとして、観光的にも魅力的なまちづくりができるし、全国の防災の手本のようになって欲しい。

 (区内で閉じているものが多い)
 上記の防災計画でも、水害に関しては江東5区大規模水害ハザードマップにみられるように他の区と連携して対処しなければならないものや、江東区国民保護計画のように東京都と連携をしなければならないものもある。
 首都直下地震が発生した場合は東京都内だけでは対処できないので、例えば福島県の東日本大震災の避難民受け入れの逆のパターンなども模索すべきだし、北海道、東北、関西、中国・四国、九州等の避難ブロックを今のうちから検討し、これらとの観光・防災の相互連携を考えていくべきと思う。
 また施策26の防災での水害に関して言えば、江東区は推定50万人規模の避難計画が必要になる可能性があるが、水没する可能性のある地域では避難する時間が少ない場合や要支援者のいる場合にはバックアップ対策として、救命胴衣、救命ボート、シュノーケルのような緊急避難的な用具を常備しておくことも必要ではないか。

 施策17(健康作り)や施策20(障害者福祉)等に関しては、最新の技術を活用することを打ち出した方がよい。
 一つの例を示せば、サイバーダイン会社での筑波大の先生が開発した介護用ロボットで介護士の腰痛予防等ができればよいと思う。

<計画の実現に向けて>
 計画の実現に向けては、計画を作って終わり、ということではないと思う。
 私は計画の実現に向けて、PDCAサイクルを導入すべきと思う。
 Plan(計画)、Do(実行)、Check(評価)、Action(改善)を繰り返し行い、弱点をしっかり理解して、その弱点を補うような方策をどんどん取り入れることが必要と思う。
 また学校の時に子どもの通知表は子どもの成長過程や弱点等を浮き彫りにしてくれるので、親から見ると、子どもの姿がよく見えたと思う。 これと同じで、江東区長期計画という「子ども」がどういう姿をしているか、「親」という区民からみて好ましい姿になっているか常に関心をもってもらうような通知表システムが必要ではないか。
      -以上-

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