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zoom RSS 本庶佑氏がノーベル賞受賞

<<   作成日時 : 2018/10/07 10:45   >>

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 京都大学の本庶佑氏にノーベル医学生理学賞が贈られることになった。

 本庶さん、おめでとうございます。

 受賞の理由として、免疫を抑制する働きを持つ分子「PD-1」を発見したことによる。
 米テキサス大のアリソン教授は「PD-1」と似た働きを持つ「CTLA-4」の役割解明ということで、賞金の約1億1,500万円を等分する。

 がん研究と聞くと、すぐに反応してしまう自分がいる。
 もちろん、母が胃がんで亡くなったことが一番の原因、2番目が胃がんの主原因であるピロリ菌を昨年退治したこと、3番目に今前立腺がんの疑いがあることがある。

 以下は読売新聞の記事の10/2の抜粋と若干の私見が混じっている。(義父宅では毎日新聞は入手できなくて、仕方なく読売新聞を毎朝コンビニで買っている。)

 がんの治療法としては、手術療法、化学療法、放射線治療が三大治療法として存在する。
 手術療法はがん患部を切除してしまうものである。
 化学療法は抗がん剤を服用して治すものである。
 放射線治療はがん患部に放射線を外部または内部から照射して、がん細胞の消滅を図るものである。
 今まで、この治療法しか知識はなかった。

 ここに、第四の治療法として、免疫療法が登場したのである。
 人間の身体の中に免疫機能があることは知っていた。
 この免疫機能で、外部から侵入する細菌等の異物を撃退するものである。
 時々これを誤ると、自分の身体の中の成分を異物と勘違いして攻撃するのがアレルギーである。
 がん細胞に関して、この免疫機能は身体の衰弱等で働かなくなるものと理解していた。
 それが今回の受賞で、がん細胞の巧妙な戦略が明らかになり、その戦略を打ち破る画期的な研究であることがわかった。

 免疫細胞の一種であるT細胞の表面に「PD-1」と呼ばれる分子があり、この分子とがん細胞が結び付くと、免疫細胞の免疫機能が抑え込まれるブレーキの役目を果たすことを本庶氏は1992年に発見した。
 この「PD-1」とがん細胞との結びつきを阻害すれば、免疫細胞の本来の働きである外部からの異物に対して撃退する機能を回復することができる、ということである。
 この阻害物質として、今流行語にもなりそうな「オプジーボ」があるのである。

画像

         図1 免疫細胞の「PD-1」の働きとがん細胞の関係(毎日新聞HPより抜粋)

 この「オプジーボ」は今効くと言われているのは、皮膚、肺、腎臓、胃という器官であり、保険適用できるらしい。 ただ、体重60sの肺がん患者が1年この薬を使うと約3,500万円という高額になる。
 これから下がるであろうということではあるが、どのくらい下がるか、また前立腺がんにも効くかどうかが知りたいところである。

 本庶氏のモットーは「知りたいという好奇心」「簡単に信じないこと」を挙げた。
 「簡単に信じないこと」では教科書に書いてあることを信じてはいけない、疑ってかかるように言われていた。
 もう少し私なりに解釈すると、教科書には現在わかっていることしか書いてない。
 わからないことは書いていない。
 わからないことの中に研究のタネが潜んでいるのだが、教科書をまるまる信じると、さて自分の研究の方向をどうしようかという時にはたと困る。
 だから私は教科書の最後に常に現在のわからないことを箇条書き程度でもいいから書いておくと若い人の研究のタネの参考になるはずであるが、きっと文科省の検定には通らないだろうな、と思う。

 私の生涯研究のテーマである放射能消滅について考えてみる。
 セシウムCs-137は半減期30年であり、これより短くできない。
 でも加速器を使って、原発で生み出した以上のエネルギーを使えば、他の原子に核変換できる。
 でもそうすると、エネルギー経済の面から言うと、それだと最初から原発を使わなければいいという結論になる。
 ここで、半減期という用語が出てきて、これは操作できないものというイメージが出来上がる。
 今の原子力専攻の大学生に聞くときっとそう思い込んでいる学生は多いであろう。
 この核変換という用語をもう少し広げて考えれば、きっとエネルギー経済を凌駕する発想が出てくると思う。

 また今一つ例を挙げる。
 量子力学の分野で、不確定性原理という考え方がある。
 ミクロな領域では粒子の位置と運動量は正確に決められず、不確定な関係にあるというものである。
 簡単な例では、電子の位置を知るためには光をぶつけないといけない。
 強い光をぶつけると、電子の運動状態が変わる。
 でも弱い光だと波長が長くなり、電子をすり抜けてしまい、位置の特定ができない、というようなものある。
 ちょっと「シュレーディンガーの猫」のパラドックス(箱の中の猫がラジウムの崩壊により生死が決まるが、生きている確率と死んでいる確率が50%ずつ、ということ)と似た感覚であり、量子力学の摩訶不思議な世界がある。

 この不確定性原理をもう少し拡張して考えてみる。
 今この不確定性原理では電子に光を当てることを仮定したが、光と同等のニュートリノ(数eVの中性の微小粒子で1秒に数百億の単位で地球通過、小柴氏のノーベル賞で有名)を光の代わりに使うことを考える。
 今は難しいであろうが、検出技術さえ進歩すれば、この不確定性原理を打ち破れるかもしれない。

 それよりもっと身近なトンネル効果(原子核からヘリウム原子核が飛び出すアルファ線はなぜ飛び出せるか)、液体ヘリウムの超流動(絶対零度のマイナス273℃付近で、何もしないのに液体ヘリウムはガラス容器内の壁を上っていき、容器の外に出る現象)等も謎として残っているはずだが、教科書にはどのくらい載っていることやら、である。

 ノーベル賞は見果てぬ夢ではあるが、これからも放射能消滅について考えていきたいと思う。
     −以上−

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