将棋について少し

 将棋について少し書く。

 プロの将棋界では今タイトル戦が2つ同時並行で進んでいる。
 両方とも羽生善治2冠が関係している。

 片方は王位戦。広瀬章人王位に羽生2冠が挑戦しているもので、8月末に第6局が行われた。それまでの成績は広瀬王位の3勝2敗である。
 この広瀬王位は昨年深浦王位を破って王位奪取した時はえっと思ったものである。それが今期羽生2冠を迎えて勝ち越しているのであるから、その実力は認めなければならないだろう。
 それでも順位戦はまだB級2組であり、B1組、A級と上がって名人挑戦まではまだ遠い。
 しかし、渡辺竜王にしても今期やっとA級に上がってきて名人挑戦者目指して戦っているのであるから、それと比べてもそんなにおかしなことではないだろう。
 やっと羽生世代と競う世代の台頭が現実のものとなったようだ。

 この第6局はものすごい乱戦となったようだ。先手広瀬王位の四間飛車から角交換となり、角の打合いから一転して玉の囲いの難しい将棋となった。
 こういう乱戦になればやはり羽生2冠に一日の長があると思われる。37の地点が焦点となり、羽生2冠は飛車角銀桂を集中させて攻勢を取る。これに対して広瀬王位は6筋から飛車と銀の攻めで王と角のラインを攻めているがやはり攻めが細い。しかしそうかと思うと88角と打ち、32にいる羽生2冠の飛車を攻めるのには大局観の広さを感じさせるものがある。飛車を攻めながら、同時に味方への攻撃を緩和させるところは逆転したのではないかと思わせるものがあった。しかし、羽生2冠は角を展開させて広瀬王位の馬と自陣に逼塞した飛車を交換し、その直後のと金を取らずに51金と逃げたのが好手だったようで、広瀬王位の飛車が打ちにくいことになった。
 その後、羽生2冠は角を活用して広瀬王位の飛車を攻めると見せて王に肉薄していく手順は見事で切れそうで切れない攻めが展開した。
 終盤の37角打ちは思わずどきりとさせられた。終盤は駒の損得より速度、という言葉を地でいくような攻めである。最後は攻めが途切れない段階で羽生2冠の勝ちが見えたが、最後まで相手の羽生2冠の玉に迫る広瀬王位の終盤も侮りがたいものがあるようだ。
 来週最終局があるが、楽しみである。乱戦ならば羽生2冠、広瀬王位の豊富な研究の範囲に入ると広瀬王位の防衛となるような感じがする。

 もう1つは王座戦である。羽生王座に渡辺明竜王が挑戦している。
 その第1局が9/7にあった。渡辺竜王は羽生名人を相手に3連敗後4連勝という将棋界タイトル戦で初めての記録で初代永世竜王の資格を持つ等の竜王戦での活躍は見事である。
 しかし、他の棋戦や順位戦ではなかなか活躍しているような状況ではなかったが、やっと王座戦に出てきた。

 第1局は渡辺竜王の先手で角替り腰掛け銀の様子である。渡辺竜王は4筋目指して駒を集中する。羽生王座はこれを迎え撃つ態勢を構築する。
 でも25桂はあれっという手。普通は45桂と跳ねたいのに反対の方角に行ったのである。これは42金右を見ての判断だろうか。銀がバックできないので、この守備の銀が離れることでバランスは取れているのであろう。
 この後の28角にまたびっくり。これは研究の手か。それとも奨励会あたりで指しているのだろうか。王座戦中継サイトのコメントを見ると18局ある、とのことである。
 羽生王座が6筋から攻勢に出て何と飛車を切ってしまった。そうかと思うと一転して37にいる角を攻めるという搦め手の攻勢を取っている。渡辺竜王は飛車を71に打ち下し、2筋めがけて殺到する。羽生王座は攻撃の桂を取り、36から飛車角両取りに打つかと思いきや84から打った。
 どうもこの飛車角は今働きが悪いのでこれを相手にするより守りの要の銀の方がいいという判断らしい。ここで渡辺竜王はこの銀取りに構わず攻め合いに出る。
 ええっ、大丈夫なのか。これがどうも渡辺竜王の大局観のようで思わず唸る。2筋を攻めたと思いきや一転して9筋の駒を取る。しかも92竜としてその後93竜としている。最初から93竜とすれば1手の得なのに、と思う。
 その後、渡辺竜王は飛車も角も切って、手に入れた角で羽生王座の要の桂を取る。最後は64香が止めとなって渡辺竜王の勝ちとなった。
 詰むや詰まざるや、の局面が何回もあったようであるが、どうも訳のわからない将棋である。

 まだ1局目なので、これからもまた注目してみていきたい。

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