2つの将棋道

 昨日より1泊2日の人間ドックに行った。昨日夜に2つの将棋に関するテレビ番組を見た。

 1つ目はフジテレビの「アンビリーバブル」の瀬川晶司氏、2つ目はNHKテレビの「プロフェッショナル」の羽生善治3冠。

 瀬川晶司氏は今年の話題を集めたので知っている人も多いだろうが、アマチュアからプロになった人である。
 今までの将棋界の常識では一旦奨励会をやめた人(瀬川氏のような人)が再びプロになれる道はなかった。しかし、彼は26歳で四段になれず、奨励会(将棋のプロの唯一の養成機関)を退会した。やめる直前は四段になるプレッシャで差し手が伸びず、負け続けたようだ。でも退会後そのプレッシャがなくなり、アマとしてプロと対戦し、7割の勝率を上げた。だからプロへの道が開けたようだ。
 今年の将棋連盟の規約で瀬川氏と同様の成績を持つアマのプロへの道が制度化された。彼の功績は大きいと言えるだろう。彼が一旦諦めた夢を再度追うようになったのは親友と小学校恩師の励ましという。夢は思った時にいつでも叶うものだ、という点で貴重な体験であろうし、彼に続くプロが現れるともっと将棋界も活性化するし、純粋培養の世界とは違う異色の才能が将棋界に増えるのでいいことではないだろうか。

 2つ目は羽生3冠の将棋の大局観に関する話。彼は15歳でプロ四段となった。天才といってもいいだろう。NHK杯で歴代名人を連破したのは今でも覚えている。25歳で将棋界では不可能と思われた7冠(竜王、名人、棋聖、棋王、王位、王座、王将)を制覇した。しかし、それから後の伸び悩みに天才も苦しんだようだ。怖い者知らずから、雑念が色々入ってきて純粋に読むことが少しできにくくなったようだ。その時、将棋界の重鎮達の真摯な姿に触発されたらしい。継続することに力を才能と感じたことが新たな道に進む勇気となったようだ。読みに裏打ちされた直観を鍛えることに進みだしたらしい。
 この何でもないような中に実は恐ろしい真実が隠されていることに気が付いた人はあまりいないと思われる。私も久しぶりに復習させてもらったと思う。おそらく、今羽生3冠の中では、左脳(論理)から右脳(感情、大局観)への思考の切り替えが進んでいるものと思われる。これを意識して行っているわけではないだろうが、方向としてはそう進んでいる。つまり、論理を超越したところに新たな大局観を築ける余地が大きく広がっているのであって、古代から一様に天才が苦しんでその中で1握りの天才だけがこの右脳への切替に成功して偉大な仕事をしてきているのである。羽生3冠は今その道を歩みだしたわけで、羽生3冠は新たな天才として生まれ変わったと言えるかもしれない。
 これからも羽生3冠の動向を注目していきたいが、新たな天才がどこで花開くかは大いに興味がある。

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    Excerpt: ささかま06が日々の雑感を徒然なるままに記していきます。おもに時事ネタ、将棋、読んだ本など。 Weblog: 続・ささかま徒然ブログ racked: 2006-07-30 18:24