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zoom RSS 聴覚障害者に対する防火防災講習会の支援活動に参加

<<   作成日時 : 2018/02/18 17:27   >>

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 聴覚障害者に対する防火防災講習会の支援活動に参加した。

 今年1月24日に深川消防署からのメールが届いた。
 2/17(土)に掲題の講習会があるので、参加できる方は登録、とのことで、メールで参加登録した。

 2/17の朝に、災害時支援ボランティア用のジャンバー、ヘルメット、手袋を袋詰めにして、ペットボトル500mL一本を用意した。
 今回は聴覚障害者向けということなので、深川消防署からもらった手話コミュニケーションカードも入れた。
 6個の手話動作のマンガで、「大丈夫?」「痛い?」「助けます」「安心して」「そのまま」「待ってて」というものである。

 会場の豊洲までバスで行った。
 バスの中に顔見知りの災害時支援ボランティアのO女史が乗っていた。
 O女史と開催場所を探して、ほどなく見つかった。
 受付で資料をもらい、そこで、災害時支援ボランティアのジャンバーだけ着替えた。
 末尾にプログラムを添付する。
 私は5班であり、O女史は3班であった。
 全部で6班あり、各班ともに10人前後の消防署員、災害時支援ボランティア、聴覚障害者、手話サークルのメンバーがいた。
 私は席についた時に、持ってきた手話コミュニケーションカードを机の上に出した。
 手話サークルの人が気づいてくれて、聴覚障害者の人に、カードに書いてあるマンガ手話の実演をしてくれた。
 障害者の赤布地に白十字とハートマークのバッチを持っているか聞いたら、あるけど押し入れに眠っているとのことだった。
 聴覚障害者の人は外見からは障害があることがわからないので、火事の警報や防災有線の情報は聞こえないし、周りに人がいても聴覚障害者の人に気がつかない可能性があり、聴覚障害者の人用のマーク(例えば耳の絵を描いてバッテンを書いたバッチ)が必要ではないかと思った。
 しかし、聴覚障害者の人は健常者と同じ扱いをして欲しい、との雰囲気が感じ取れ、通常はそれでいいのだが、火災や救急の緊急時に困ることになると思った。

 そうしているうちに講習会は始まった。
 最初のあいさつで、深川消防署の明石氏が最初手話であいさつした。
 続いて、「すまラボ」の山中氏があいさつし、この施設を地域にも開放して使ってもらう、とのこどであった。
 手話サークルの人とは別に、あいさつ等の専門の手話通訳者が二人を紹介された。

 次に、すまラボ施設体験ということで3つの施設を体験した。
 屋内消火栓による放水体験、隔壁蹴破りと避難ハッチ下降体験、聴覚障害者用火災警報器体験である。
 6班を2班ずつに分けて各施設を回った。

 まず屋内消火栓である。
 この消火栓は各マンションに備えられており、それを使って放水するものである。
 図1にその例を示す。この図は当日のものではなく、すまラボという用語で検索して得たものである。
 最初から、ホースをセットした状態で、元栓のバルブを開き、放水するもので、3mくらい離れたところに50pくらいの水車模型が置かれて、その模型に水を当てて回転させ、ある程度以上回ると、火災の赤ランプが緑ランプに変わるという仕組であった。
 放水は一人でホースを持てて、水圧の反動で不安定になるかと思ったが、女性でも一人で持てていたし、放水時の反動もないようであった。

画像

          図1 屋内消火栓による放水体験

 続いて、隔壁蹴破り体験である。
 各マンションには隣の部屋とベランダの間に隔壁を備えている。
 自室が火事等の場合にはこの隔壁を破って隣の家に避難できるものである。
 この隔壁を蹴って破るもので、厚さ1pくらいの丈夫な板でできていた。
 普通足のつま先で前面で蹴破ると思っていたら、後ろ向きになって、かかとを使って蹴破る、とのことで驚きであった。
 前面で蹴ると、つま先を痛めてしまう危険があるらしい。
 その他、隔壁は結構固いので、弱い人は植木鉢等の道具を使って行ってもよい、とのことであった。
 私はこの隔壁の破り方を絵で描いておいた方がよいと言った。
 でも他の人から、子どもがいたら面白がって遊びで蹴るかもしれないという意見があったし、それに対して高い位置に描いておけばいい、との意見もあった。
 図2にその様子を示す。

画像

          図2 隔壁蹴破り体験の様子

 この他にマンションの各階の端の部屋には下階に降りる実物大の避難ハッチ(潜水艦に乗り込む時のハッチを想像すればよい)があった。
 このハッチの蓋を開けて、ロックを外し、マンホール式のハッチではしごを降りる要領で数人がこれを体験した。

 3番目は聴覚障害者用の火災警報器の体験である。
 マンションのリビングの天井等には温度検知器があって70℃以上になると警報を出す。
 その検知器を覆って70℃以上に故意に温めて警報を鳴らした。
 少し気味悪いような音がした。
 同時にすぐそばの聴覚障害者用の警報ランプが点滅を始めた。
 このランプの点滅が健常者の警報器代わりである。
 また、腕時計式で警報用振動をするタイプもあるらしい。

画像

          図3 聴覚障害者用の火災警報器設置場所

 私はこの警報器は海外でも通じるか(聴覚障害者が海外旅行したような場合を想定)聞いてみたら、国内のみのようであった。
 手話も確か国際規格でなく、この警報器も国際規格でないとしたら、東京オリンピック2020年に向けて、残念なことである。
 ユニバーサルデザインの観点から統一することが望ましい。

 次に手話コミュニケーションカードを利用した手話講習ということで、先ほど私が聴覚障害者から教わった手話ジェスチャーとその意味を手話通訳者が説明してくれた。

 その後、6個の救急・火災シナリオが各班の机上に置かれていて、各班が簡単な寸劇を行うことになった。
 私たち5班は聴覚障害者の人が火事を見つけて、消防署に駆け込んで知らせるというシナリオだった。
 聴覚障害者が火事を発見して消防署に駆け込むが、対応した署員は手話ができない。
 そこで手話用コミュニケーションボードを持ってきて、火事を知らせることをできた。
 1から3班では具合の悪い人が聴覚障害者の場合と具合の悪い人を聴覚障害者が見つけた時のシナリオであった。
 この時にももし手話用コミュニケーションボードがあればこれを利用する、もしなければ、メモで書いて人に知らせる、または緊急ネット通報という手段もあるらしい。
 これは聴覚障害者が予め東京消防庁に火災・救急通報アプリにより登録しておき、救急または火事の通報をスマホや携帯電話の火災・救急通報アプリを通じて行うものである。
 または自宅にいる時であれば、119番・火災・救急用ファクシミリ通報カードを利用できる。
 このカードを聴覚障害者が持っていればよい。

 反省会の時に、手話用コミュニケーションボードの絵や文字が小さくてよく見えない、A4のボードでなくA3のボードにして欲しい、という意見があった。
 また、難しい漢字にふり仮名をふって、子どもでも扱えるようにして欲しい、との意見もあった。
 また、エレベータ内に聴覚障害者が閉じ込められた場合には外部との連絡がインターフォンではできない、との意見もあった。
 私は聴覚障害者の人は常にメモとボールペンを持ち歩いているべきでは、というと、私の班では皆持っているとのことだった。

 この反省会が終わると、記念写真を撮って、この講習会は終わった。

 聴覚障害者の人は、この前のユニバーサルデザイン・ワークショップ(UD・WS)でも数人おり、違和感はなかったが、緊急時におかれた状況を考えると、まだまだ社会のサポート体制は不十分な気がした。
 私に何ができるかはまだ手探りだが、ハードのUD(光による警報機器や振動型腕時計等)とソフトのUD(緊急ネット通報アプリやファクシミリ通報、手話用コミュニケーションボード、簡単な手話ができる人の養成等)に関する情報を得たが、これからもこれらの他に何かできるか考えていきたい。

 また、UD・WSとこの講習会等から、一つの可能性として、国連の提唱する持続可能な開発目標(SDGs)が有効ではないかと思い始めた。

 ちょっと復習になるが、このSDGsの17個の目標を挙げてみる。
  1.貧困をなくそう
  2.飢餓をゼロに
  3.すべての人に健康と福祉を
  4.質の高い教育をみんなに
  5.ジェンダー平等を実現しよう
  6.安全な水とトイレを世界中に
  7.エネルギーをみんなにそしてクリーンに
  8.働きがいも経済成長も
  9.産業と技術革新の基盤を作ろう
  10.人や国の不平等をなくそう
  11.住み続けられるまちづくりを
  12.作る責任つかう責任
  13.気候変動に具体的な対策を
  14.海の豊かさを守ろう
  15.陸の豊かさも守ろう
  16.平和と公正をすべての人に
  17.パートナーシップで目標を達成しよう

 これらのうち、多分難民対策であろう何個かは若干納得いかない部分もあるが、やはり、ユニバーサルデザインワークショップの趣旨を活かすとすれば、このような目標を挙げて、それに向けて努力することが求められるように思う。

 国連も200か国近い国が加盟していると、全部の国の要求を満足することは難しく、最小限の共通事項としているのであろう。
 私もこの中の多少の項目について、自分なりの努力を続けていきたいと思う。


<聴覚障害者に対する防火防災講習会>
 1.日時:2018年(平成30年)2月17日(土)9:30-11:30
 2.場所:三井レジデンシャルサービス株式会社研修施設「すまラボ」
      (NBFキャナルフロント5階)(江東区豊洲5-6-52)
 3.参加者:深川、城東消防署、江東区聴覚障害者福祉推進協議会、手話サークル等
 4.プログラム
  (1)あいさつ
  (2)手話通訳者紹介
  (3)「すまラボ」施設体験
    (a)屋内消火栓による放水体験
    (b)隔壁蹴破り体験・避難ハッチ取扱体験
    (c)聴覚障害者用火災警報器体験
  (4)手話コミュニケーションカードを活用した手話講習
  (5)筆談器・コミュニケーションボードを活用した実技体験
  (6)講習会についての意見交換
  (7)講評
  (8)記念撮影
  (9)閉会
                          −以上−

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