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<<   作成日時 : 2018/02/11 16:19   >>

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 マンション防災セミナーに参加した。

 今年1月18日にインフルエンザB型に罹って以降、郵便ポストに行くのを忘れていた。
 1月23日にやっと回復したところで、郵便ポストに行くと、日本防災士会から、マンション防災セミナーの案内が来ていた。
 マンション防災に関しては私も住んでいることもあり、すぐ申し込みした。2/10(土)開催ということでどうかな、と思ったが大丈夫であった。
 すぐに参加費千円を郵便局で払い込んだ。
 防災士会ではその他に講演依頼が多いらしく、活動の資金支援依頼があったので、5,000円を振り込んでおいたら、後日お礼状が届いた。

 2月10日(土)は仙台から9日に帰京した翌日である。
 晴れていたが、少し寒かった。
 会場のタワーホール船堀には1時間前に着き、1階のホールで読書して時間をつぶした。

 今読んでいるのが、宮城谷昌光氏の「子産」である。
 孔子が尊敬したという春秋戦国時代の小国・鄭の宰相の話である。
 今までの中国の歴史物はこの主人公のストーリーのみに注目していたが、最近の尖閣諸島における中国の行動、飛行機の中のフォークやスプーンの略奪行為等を背景とした中国人一般の人の考え方をこの「子産」から拾っていきたいと思った。
 考えてみれば、三国志でも弱小の蜀の諸葛孔明の話が中心であったが、悪玉と思われる魏の曹操の方が中国人の支持が多かったから領土を多く持ち、配下に有能な部下が多かったのである。
 中国人は基本的に多少悪い人が多い(もちろん第二次世界大戦後に日本人孤児を育ててくれた人もいるが、少数派なのではないか)という認識に変わってきた。

 さて、本題であるが、30分前に受付に行き、資料をもらった。
 レジメA4が1枚、付録の資料が2枚、他に防臭袋が渡された。

 今日の資料はレジメだけだが、災害対策研究会のHPには今日話す内容の資料が掲載されているのでダウンロードできると書いてあった。
 そこでこのセミナー終了後にダウンロードしておいた。

 プログラムの概要を末尾に添付する。

 会場には200人近くいたように思う。

 最初の主催者あいさつでも、案内から開催日まで日数がそんなにないのに、たくさんの申し込みをいただいた、と説明していた。
 さて講師の釜石氏であるが、マンション防災士という肩書であり、大田区の防災委員をやっており、2015年のマンション防「才」アイデアコンテストで『一枚のマンション防災マニュアル』で最優秀賞を受賞した、とのことである。

 講演内容としてはテーマ1からテーマ7まであり、タイトルだけ以下に示し、それから順に内容を説明する。
  テーマ1:地震の被害想定
  テーマ2:長期在宅避難の備えがなぜ必要か
  テーマ3:避難所を頼りにしてはいけない理由
  テーマ4:家庭の防災力アップも重要
  テーマ5:マンション防災対策は目的設定から始める
  テーマ6:従来のやり方を振り返る
  テーマ7:耐震化へのアプローチ

 防災を考える時には、災害発生前の備え、災害が起きた時の対処、災害後の復旧・復興の3点から整理するのがよいと思う。
 その点から上記のテーマを見てみると、だいたい全部が災害発生の備えに相当すると思う。テーマ2と3が若干災害が起きた時の対処にあたるかもしれない。

 今、首都直下地震が起きたと想定してみる。(ここから、テーマ1のところまでは私の推定であり、講師が話した内容ではない。)
 マンションの高層階は大きく揺れる。
 家具が倒れてきてケガをするかもしれない。地震後停電になる。ガスも止まる。交通は全部止まる。
 冬場であれば、電気の暖房器具が使えない。調理もできない。冷蔵庫の中のものが腐る。信号機も消える。
 家が壊れた人や会社に来て遠くの家に帰れない人は小学校や中学校といった指定避難所に行く。
 避難所は満員で場所取りをする。トイレは不足する。遠いところにあると夜間大変である。
 非常食、飲料水も備蓄はあるものの不足気味である。
 外国人が来ると言葉が通じないと文化摩擦も起こる。
 家が壊れていない人は在宅避難となる。
 家でご飯を炊くのは卓上ガスコンロになる。(このコンロは講演者が言っていたもの)
 マンションだと屋上タンクの水槽はポンプで1階から上げるものが多いので、停電だとすぐ断水となる。
 水の確保が重要である。20Lのポリタンクを備えておくとよい。
 トイレも下水配管が壊れていると使えない。簡易トイレを用意しておくのがよい。
 公的な救助や物資の供給は大地震では相当遅れることは東日本大震災でも発生したし、阪神淡路大震災でも起きている。
 首都圏の道路も壊れていると、外部から物資を運搬するのが困難になる。
 輸送船やヘリ空輸が一番有効であるが、いざとなると使えるかどうか、である。また、港から遠いところやヘリポートから遠いと物資が届きにくい。
 関東大震災(1923年9月1日昼12時の食事時で、かまどや七輪を多く使っていた。)や阪神淡路大震災(1月17日朝5時45分頃で寒かった。暖房器具の破損や電気復旧後の転倒した暖房器具による通電火災があった。)から見ると、火事の発生が一番怖いようである。
 東日本大震災では津波による被害が一番大きかったようである。

 さて、テーマ1の「地震の被害想定」である。
 東京ではどこでも震度6強の地震になる恐れがある。
 東京は人口2200万人であり、阪神淡路大震災の時にその人口は320万人であったから、東京ではこの阪神淡路大震災の死者6,000人以上の7倍の被害が想定される。
 南海トラフ地震であれば、津波が想定される。わが家のような低層階は津波の心配がある。
 マンションの場合、高層階の家具転倒率60%、中層階40%、低層階20%とされる。
 わが家は低層階であるから、このようなダメージは少ないであろう。
 こうした状況から家具転倒防止が必要となる。T字型のストッパーやL字型固定金具等が有効であろう。
 我が家ではT字型ストッパーをタンス等に設置している。

 テーマ2の「長期在宅避難の備えがなぜ必要か」では、まず備蓄が問題となる。
 3日の備えで大丈夫か。できれば7日がいい。ある講演会の講師は20日間と言った。
 電力会社の状況を見ると、阪神淡路大震災の時は電力は3日で復旧した。
 東日本大震災で東電・広野火力発電所は復旧に3か月かかった。
 首都直下地震で東電火力発電所12か所は停電すると、50%復旧は1週間程度を目標とするらしい。
 ガスも水もだめになるかもしれない。ガスや水道は水漏れ箇所の診断に時間がかかる。
 自治体の防災計画は、こうした発電所等の被害を軽視している傾向がみられる。
 南海トラフ地震であれば、関西電力と中部電力は大丈夫か。
 私は別の講演で太平洋側の沿岸部には食料品の工場が多いから、これらが津波被害を受けると、首都の食糧事情はもっと悪くなると聞いたことがある。
 ある人の推定では20日分を用意するのがよいと言っていたように思う。
 我が家では卓上ガスコンロはあり、食料も米5kgは常にある状態で缶詰が冷蔵庫にある。飲料水もペットボトル2ダース分くらいはある。

 テーマ3の「避難所を頼りにしてはいけない理由」を講師が住んでいる大田区を例に挙げた。
 人口70万人で新耐震基準(昭和56年以降の住宅、耐震性強化)の住宅では50万人、旧耐震基準(昭和56年以前の住宅、熊本地震でも大きな被害があった。新耐震基準の建物はほとんどOKであった。)の住宅には16万人が住む。
 小中学校の避難所は収容人数が約14万人であり、旧耐震基準の住宅に住んでいた人がくると仮定すると、すでにパンク状態である。
 住人以外の外部から通勤する会社員や観光客が逃げ込むと考えると、避難所は当てにできないことになる。
 避難所に行けたとしても、1か所で1,000人以上の大混雑で、場所の取合い、トイレは75人に1台、スペースは畳1畳分、固い床に毛布1枚、食糧・水は約1日分、冷暖房はないので、冬場は大変になる、ペット収容ルールはあるか、要援護者支援は難、等で安らげる場所ではない。
 私は外国人が逃げ込めば、文化的な摩擦が多くなることも心配している。
 それを防止するためには、外国人防災のネットワークが必要になると思う。

 テーマ4の「家庭の防災力アップも重要」では、家具転倒防止等の対策、災害時の食事、飲料水の確保、災害時のトイレ等が必要になる。
 家具転倒防止では家具転倒防止金具等を設置する。
 安全な場所へ移動する時間を稼ぐ意味がある。
 家具転倒防止と併せてガラス飛散防止フィルム、開き扉ストッパーの3点セットで戸棚が倒れて食器が割れて散乱するのを防ぐ対策も有効である。
 災害時の食事では、カセットコンロを使って1日2回の温かい食事を作ることが必要である。
 米100gを10回分であれば米1sの備蓄が必要である。
 これらをポリ袋にいれて水を入れて、鍋の中にいれて水炊きすると、ふっくらご飯が炊ける。
 皿はサランラップを巻くと洗わなくてよい。
 水分摂取は約3L/日であるから、一人であれば、30Lのペットボトルの水、家族がいればその人数分の飲料水の備蓄が必要となる。
 水の供給源としてはフロの水をためておき、これをろ過器等の浄水器を使って飲料水に変えることも考えておくとよい。お風呂の水はトイレの洗浄にも使えるし、水炊きの時にも使えるから、次のお風呂入浴直前まで水を残しておくのがよい。
 10日分のメニューを書き出し、それに合う備蓄を行う。
 災害時のトイレは断水等で、もしトイレが使えない場合は今日配布した防臭袋等を活用するとよい。
 トイレに関しては臭いが気になることが多いから、簡易トイレや防臭袋等は必要である。

 それでも復旧が長引く場合に備えて、疎開先を決めておくのがよい。

 家庭での防災力まとめとしては、家具転倒防止やガラスの飛散防止の対策、ケガの手当と初期消火訓練、通電火災対策(地震で電気ストーブ等が倒れ、停電後の復旧と同時に火災が発生すること、阪神淡路大震災の時には冬の1月の朝6時前だったのでこれで多くの火災が発生している)、非常食、カセットコンロとボンベ、災害時トイレ、懐中電灯等が必要となる。

 我が家はすき焼き用にカセットコンロを買っており、ガスボンベも10本以上備えている。
 簡易トイレも一応買っている。浄水器も多少備えている。フロの水は次回入る直前まで溜めておき、入る直前に抜いてお湯をためている。
 また、疎開先としては、義父宅または岡山の兄宅の2か所を考えている。
 このことも、仙台の義父宅を処分することができない一因である。

 この後10分休憩となった。

 テーマ5の「マンション防災対策は目的設定から始める」では、「見える化」、「ルール化」、「できる化」がキーワードである。
 「見える化」では、マンションの被害想定を書いておく。図1に一例を示す。

画像

          図1 家庭内の被害想定の一例(講師の資料より抜粋)

 家具転倒、停電、ドア変形、本棚転倒、断水、家族安否、電話不通、ガス停止、照明器具落下、ガラス破片でケガ、トイレ使用不可等の家の中の災害想定をし、1枚の図にまとめる。
 共用部分では出火、エレベーター停止・閉じ込め、給水・排水管故障、外階段破損、建物亀裂、漏水、駐車場損傷等を1枚の図に表してみるとよい。
 それを整理してみる。
 被害内容を人的なものと建物被害としてまとめ、被災後の対応として、個人で対応するものとマンション全体で対応するものとに分類する。
 それをまた、1枚のシートにまとめる。
 被災直後、被災後30分、被災後1時間の3つと個人でできること、管理組合でできることをまとめ、マンション内の掲示板等の目立つところに置いておく。

 「ルール化」では防災対策を検討する場として、防災委員会を作り、総会で承認する。
 マンション管理規約を改訂して、権限・予算も持たせる。
 理事は区分所有者しかなれないが、賃貸者でも委員になればマンションの安全を共通の課題とできる。
 支援を必要とする人の申告、管理組合で備蓄しない、トイレの水を流さないタイミング、生活ごみとトイレゴミの取扱、在宅避難とすること、理事長不在の時の代行の規約化、ご近所の簡易レスキュー等を決めておく。

 「できる化」では、人的被害、設備被害をまとめ、それを個人対応と管理組合の理事会対応とに分けて、時系列に並べ替える。
 これを1枚の紙にまとめて掲示し、発災時にはその場にいる人が対応する。
 私のマンションではこの点がほとんどできていない。
 管理組合はあるが、私が参加した理事会ではほとんど防災の議題が上ったことがない。
 防災用に、とサロンを今も月1回開いているが、ほとんど参加者はいない。

 テーマ6の「従来のやり方を振り返る」では、食料備蓄は3日間、防災訓練としては消火訓練、安否確認、担架搬送、炊き出し、AEDの使い方が主であった。
 でもこれは何のためか。
 マンション防災の目的として、死傷者を出さないとすればよい。
 防災マニュアルはあって震度6以上の想定をしているか疑問である。
 防災設備があっても災害時に使えるのかわからない。
 キーマン不在の時にお手上げになる。
 要援護者はどうなるか。
 防災訓練といっても消火訓練がほとんどである。
 非常警報、避難誘導、煙体験テント、消火器訓練、AED訓練、応急措置等である。
 火災が発生しない時はどうするか。
 訓練として、部屋内閉じ込め者の救助(部屋に入るには道具がいる)、エレベータ閉じ込め救助が考えられる。
 建物の損壊調査で手順を決めて訓練する。
 自宅でケガをしいないための家具転倒防止、ガラス飛散防止フィルムの講習会を開く、カセットコンロ調理講習会を開く、災害時トイレの処理対策講習会を開く、等が考えられる。

 テーマ7の「耐震化へのアプローチ」では耐震診断をまず行うことである。
 もしこの結果、耐震性不十分のマンションであれば、耐震設計・耐震工事の計画を立て、そのための予算として、耐震化積立計画があるとよい。
 1戸で100万円の積み立て計画を考える。
 住宅金融支援機構のリフォーム融資等も活用する。住宅金融支援機構の「すまいる債」も使うのがよい。
 私のマンションでもすまいる債の活用を進めている。

 以上で講演は終わった。

 次に質疑応答である。
 エレベータ内の閉じ込め救出訓練について聞いていた人がいた。
 これはエレベータ業者が月に1回点検を行う時に、それに連動して行う。
 最初エレベータ保守の会社の人は嫌がるが、何か事故が起きた場合は管理組合の責任として実施しているが、まだ少数である、とのことだった。
 また防災委員会や液状化について聞いていた人もいたが、回答は忘れた。
 私の質問はできないかとハラハラドキドキしていて、忘れてしまった。
 また私のマンションでは東日本大震災の後の総会で、エレベータの安全装置(一番近くの階で止めてドアを開く装置)を300万円くらいで導入したから、エレベータ内閉じ込めは心配していない。

 最後の方で質問できた。
 主催者側は打ち切りたかったようだが、講演者は取り上げてくれた。
 どうも防災士会に嫌われているように感じたのは錯覚か。

 私は私のマンションでどうも賃貸で外国人が居住している気がしている、と言った。
 ゴミの出し方であれば、江東区は日本語、英語、中国語、韓国語の4か国で書いてある分別資料があるが、防災に関してどのようにすればよいか、外国人の防災士がいれば、彼らのつながりで防災に関心を持たせられるのだが、と言った。
 また、居住者に5年に1度くらいに名簿提出をお願いしているが、毎回7割くらいしか提出しない。
 個人情報保護の観点なのであろうが、どうしたらいいか、と聞いた。
 前者の回答は難しい、とのことで課題とした。
 後者については、名簿を2つに分けて、緊急連絡先用と防災用で防災用の資料は家族何人、60代何人、30代何人というような区別であれば、70歳以上の高齢者の要支援者かどうかの区別もつけられるのではないか、とのことだった。
 ただ、そのような名簿を2種類というのは煩雑であまり実効性がなさそうに感じられた。
 他にやはりトイレの問題を取り上げていた。
 これも回答は忘れた。

 私もマンションに住んでいるので、今回のセミナーはなかなか面白い企画であった。
 内容も空虚なものではなく、地に足のついたものだったと思う。

 今後もこうしたセミナーには参加し、最新の防災情報を知って、それを体系化していきたいと思う。


<日本防災士会研修セミナー講演>
 1.日時:2018年(平成30年)2月10日(土)13:30-16:00
 2.場所:江戸川船堀「タワーホール船堀」
 3.費用:参加費1,000円、事前に振込
 4.プログラム
  (1) 防災士のためのマンション防災指導ポイント
     災害対策研究会 釜石徹氏
  (2)質疑応答
           −以上−

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