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zoom RSS 藤井四段の29連勝その他

<<   作成日時 : 2017/07/09 16:36   >>

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 久しぶりに将棋のことを書いてみる。

 昨日NHKスペシャルで「徹底解剖!藤井聡太秘蔵映像で迫る素顔」人工知能で全対戦分析 14歳の頭脳は進化する、を見た。

 藤井聡太四段が昨年12月デビュー以来29連勝を飾ったことはマスコミのニュース等でたびたび報じられてきた。
 私もそれを見て息子と話したこともある。

 NHKスペシャルのゲストは佐藤天彦名人、藤井聡太四段の師匠の杉本昌隆七段と将棋好きでNHK講座のアシスタントをつとめている乃木坂46の伊藤かりんさんであった。
 ただ司会の高橋美鈴さんはあまり将棋に詳しくないようで、それがちょっとキャスティングミスかな、と思った。
 要するに、どこがキーポイントかというのは多分事前に知らされてはいたのだろうが、本当にわかっているの、と思わせる言い方であった。

 藤井聡太四段はいろいろ紹介されているので、省こうかと思ったが、一応挙げておく。
 詰将棋オタクで、小学生6年生の時からプロ棋士も参加している詰将棋選手権3連覇という恐ろしい少年である。しかも番組中で紹介されていたのは、誰よりも速く問題を解いて、制限時間を1時間くらい余していたことである。
 杉本七段に入門する時も、本気で勝ちに行って、負けた時に本当に悔しがったというのである。

 私も詰将棋は好きで、9手詰めくらいは普通に解けると思っているが、11手詰め以上はかなりてこずると思う。
 藤井四段は小学生の時に25手詰めの自作の詰将棋を書いたサイン練習をしたことには思わず絶句した。

 番組では、師匠の杉本七段が昨年まで将棋ソフトの使用を禁じていた、とのことで、これは以前何かの報道で聞いたことがあった。
 つまり、将棋ソフトを使い始めてからわずか1年である。
 以前には、藤井四段は終盤は強いが、序盤・中盤に難点があるとみられていた。
 それが将棋ソフトを使い始めてから、かなり進歩しており、対戦した棋士の感想にもある。
 羽生三冠も対戦したことが非公式で数回あり、その時に羽生三冠が負けた棋譜もあり、番組でのインタビューでその完成度に驚いていた。

 この藤井四段の棋譜を将棋ソフト「激指し」で解析してみようと思ったら、このNHKスペシャルですでに30棋戦で行っていたので、もうやる意味はないだろう。
 この分析では第20戦目の澤田戦を除いて、優勢な情勢をそのまま押し切ることで、途中の悪手による逆転がほとんどないということである。
 澤田戦のみは完全に負けパターンだったのを、得意の終盤の詰将棋力を活かして、相手を1分将棋の時間切迫と難しい局面誘導という羽生マジックのような手で逆転で勝ったのである。
 一応デビュー戦の加藤一二三九段戦、29連勝の増田康宏四段戦、30棋戦目で敗れた佐々木勇気五段戦等の棋譜を見てみた。
 感想のみ言うと、何か人工知能AIが指している気がした。
 息子にも言ったことがある。
 藤井四段は将棋ソフトponanzaと同じようなものかもしれない。プロ棋士が苦戦するのは当然である。
 これからこうしたAIと同じような将棋を指す子どもが増えてくる。
 逆に言うと、今のプロ棋士特有の指し手の癖を見抜けなくなる。
 例えば、プロ棋士がインターネット将棋にこっそり参加しても、対戦相手が将棋をよく知っている人だと、自分の相手はプロ棋士の〇〇と、今だとわかるようである。
 今、プロ棋士はAIを新手追求や開発等に利用しようとしているが、将来こうした子どもを相手に苦戦する日がくるかもしれない。

 以前何かの報道で、ponanzaはプロ棋士の棋譜数万局のデータを読み込ませており、また、電王戦等に出る前にponanza vs ponanzaで昼夜を問わず自己の中で対局できるので、確か700万局くらい打っているという。
 プロ棋士の対局で数万局レベルなのに、それを100倍上回るペースで対局数を重ねているのである。
 プロ棋士も知らない新手を続々編み出している可能性があるのである。(今年の電王戦第1局の先手ponanzaの第1手38金等)

 私もそのうちAIについて勉強したいと思っている。現在のAIの欠点は結論に至る理由の説明がないのである。
私がもし研究するなら、結論を出したその過程を何らかのアウトプットで記録に残しておきたいということである。
 この過程が実は大事なのである。
 人間の場合でも、重大な結論にいたった場合はその結論に至った過程を読み解くことにより、その結論の有効性が立証できるのである。

 ちょっとおまけみたいになったが、今年の名人戦もさらっとみておく。

 私は毎日新聞購読者であるから、毎日新聞HPにある名人戦(二十代同士の対決)の棋譜を第1局から第6局まで見られる。

 今年の第1局は、横歩取りで後手の挑戦者・稲葉陽八段の85桂以降簡単に押し切ったように見えた。
 名人の見落としではないか、との論評であった。

 第2局は矢倉模様から横歩取りに進み、8筋をうまく詰めた佐藤名人が制し、1勝1敗となった。
 第3局は角換わりで、その後は乱戦模様で何が何だかわからないうちに稲葉八段が勝った。
 第4局は角換わり腰掛け銀で進み、先手稲葉八段が穴熊模様、後手の佐藤名人が右玉と、また訳のわからない展開のうちに佐藤名人が勝った。
 これで4局とも後手が勝つという珍しい展開となった。

 第5局(5/26)は横歩取りであった。ここでは佐藤名人が桂馬の高跳び歩の餌食となるような手を打った。
 これは電王戦で佐藤名人がponanzaに負けた第1局(第1局は4/1、第2局は5/20で桂馬の高跳びは第1局)でponanzaが指した手を佐藤名人が真似たような気がした。
 佐藤名人の積極戦法が功を奏した感じとなったが、ちょっと将棋ソフトの影を感じた。
 佐藤名人3勝2敗で本棋戦初めての先手勝利である。

 第6局は相居飛車で、両者ともになかなか飛車先の歩を切らない珍しい展開となった。
 また稲葉八段の角斜め上の歩を狙う36飛に佐藤名人が84飛というわけのわからない手を指した。
 両者角のラインが素通しのまま手を進めるという状況であった。
 その後に先手は中住まい玉、後手は矢倉の変形の菊水矢倉に組み替えた。
 また稲葉八段の7筋の歩を狙う手筋に対し、後手の佐藤名人が62桂という手を指されて、うん?と思った。
 その後、双方で6筋、7筋に桂馬を打ち合う恐ろしく変な展開となった。
 3桂に詰まざるなし、というが、佐藤名人は一時4桂を持っていた。
 しかもそれを全部打って稲葉八段を投了に追い込んだのである。

 第5局、第6局とともにponanza1とponanza2が指している気がしたのである。
 以前に森内俊之九段が羽生さんと名人戦の対局の時に森内九段がそれ以前に将棋ソフトが指していた手をマネして指して勝ったのを覚えている。

 私もパソコンの将棋ソフト「激指し」と対局すると、8級で互角、6級でほぼ1勝9敗くらいである。
 私は日本将棋連盟から新聞掲載の「次の1手クイズ」で応募して5段の免状を持っているが、ほとんど勝てないので、最近はパソコンでのAI将棋はほとんどやらない。
 ニンテンドーDSの「激指し」ソフトはパソコンよりレベルがワンランク低く、9勝1敗ペースで勝てるのでこちらでもっぱらやっている。

 人工知能AIについては功罪がいろいろ言われているが、とにかく現実にはどんどんいろんな分野に進出してきている。
 うまく付き合う方法を見つけていかないと、これからの時代は生き残れないのかもしれない。
                    −以上−

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