一つの石のブログ−科学と将棋と教育を好む人へ

アクセスカウンタ

zoom RSS 科学技術人材育成シンポジウムに参加

<<   作成日時 : 2017/02/12 10:19   >>

ブログ気持玉 0 / トラックバック 0 / コメント 0

 科学技術人材育成シンポジウムに参加した。

 今年1月は特にこうしたシンポジウム関係に多く参加した。

 ちょっとタイトルのみ挙げてみると、防災セミナー(1/15)、循環型社会シンポ(1/17)、全国(自治体)連携シンポ(1/19)、廃止措置・人材育成フォーラム(1/20)、災害ボランティア講習(1/21)、農業エンジニアリングシンポ(1/24)、持続可能な社会シンポ(1/27)とこの人材育成シンポ(1/28)である。
 このうち、1/19、1/24と1/27のシンポについては、面白くなかったので省略する。

 今回の人材育成シンポジウムは1/20(金)の廃止措置技術・人材育成シンポジウムにも参加したのに、またか、の思いはあると思う。
 今回のシンポは1/28(土)で同じ場所、東工大での開催である。

 ではなぜ参加したか。人材育成または教育は「国家百年の大計」である。なおかつ私はかつて教師になろうかと考えたこともある。
 そういう意味で、今回のシンポジウムの副題が多少気に入った部分もある。
 「20年後を見据えた」とある。
 場所は同じ東工大であるが、前回の廃止措置シンポは主催が東工大の先導原子力研究所であり、今回の主催は日本工学会であるから、東工大の場所を借りているだけである。
 また、ミーハー的な意味で、講演者の一人がNHKの水野解説委員であり、いつも原発事故関連の放映の際には必ず登場する人なのでその人を見たかったというのもある。

 1月28日には少し余裕を持って11時過ぎには家を出た。その前におにぎりを食べた。
 大岡山には12時半くらいに着いた。会場に行く前にペットボトルを買った。
 会場に行き、受付を済ませて、資料代1,000円を払い、資料を受け取った。

 @の原山女史は政府のイノベーション会議の役員である。
 世の中が加速度的に変化している。今から20年後が想像できない。安定しているものがいつ変わるかわからない。
 不確実性の高まりの中でどういう人間を育てるか。様々なことに対応できる力を養う。何を変えるかを一緒に作り上げるプロセスを大事にしたい。
 第5期科学技術基本計画は備える(基盤的力、社会実験、創造性、異質なものに対する社会的受容)、Society5.0(STI<科学技術イノベーション>の活用、全員参加、価値観の共有)、ゲームチェンジ(アイデア発掘)、アプローチの転換(System of systemsの発想、Global Value Chainsの発想)等を説明した。
 あまり高等過ぎて頭によく入らなかった。
 その後に人工知能と人間社会の関係については、倫理的、法的、経済的、社会的、教育的、研究開発的な論点があると説明した。
 未来社会をデザインすることでは、政策イノベーションに期待を寄せる、ということで締めくくった。

 私はこうしたイノベーション社会やSociety5.0等に若い人の参加も必要だが、老人の参加はどうか、と聞いた。
 原山女史はちょっと考えた様子で、原山女史の夫も定年退職になり、その後をどうするか、という問題に直面している。老人のこうしたイノベーション社会への参加も必要かもしれない、と答えた。

 Aの水野氏はNHK解説委員であり、原発事故と人材育成について説明した。
 NHKに入社して科学文化部に所属した。科学全般に精通しているわけではない。
 福島原発事故から6年が経ち、“言葉がだんだん通じなくなる”という表現を使った。一般の人はそのことを忘れ、基礎的なことからの説明を要求される。
 8万人がまだ避難している。メディアの役割として、機会あるごとに思い返してもらう。
 今週は廃炉に向けての節目に当たる。2号機のビデオを撮影するのにカメラが入らない。貫通孔からカメラを入れると、蒸気が立っている。
 TMI(米スリーマイルアイランド原発の炉心溶融事故)のデブリ燃料は3年後にアプローチできた。
 福島は6年かかってやっとアプローチできた。
 ミューオンによる炉心映像で、1号機の炉心燃料は完全に落下している。
 2号機では炉に燃料が残っているから、まず2号機から始める。
 来月から調査が始まる。デブリがどこにあるか。今年の6月くらいに方針を決める。
 冠水させずに作業すると放射能の粉じんや飛沫が飛散する。環境汚染の恐れがあるから、水中レーザーで切断する。
 1分間に100g切れる。2号機で200tのデブリがある。(200万分÷60=約3万時間=約千日、3年かかる計算:私注記) 効率の良い方法が求められる。
 今の水中レーザーは大型機なので、小型化しないと炉心に入れられない。
 原子炉を持ってる大学は京大と近畿大のみである。廃炉ロボコンが行われた。
 来月東工大で技術発表会がある。学生は今どこに行ったか。
 学生の原子力の人気はあまりない。原子力関連への就職において、原子力系の学生は従来と変わらないが、電気系・機械系の学生が避けている傾向がある。

 私は質問で、今福島で使っているロボット等は他に応用できるか、と聞いた。
 技術の専門家ではないので、答えられなかった。
 ただ、そういう情報もないのかもしれない。学生に原子力関連のことに興味を持ってもらうためには、福島でしか使えない技術であれば、応用が利きにくく、学生を採用する側の使い勝手が悪い。
 福島で使えなくても、他の分野で応用可能であれば、学生は多少原子力に関心が向くのではないかと思った。
 そういう点で一つの応用は防災分野への適用である。福島原発の狭い貫通孔も通り抜けることができるロボットであれば、きっと災害発生後の災害地のがれきの中を動き回るロボットとして活躍できるであろう。

 Bの堀井氏は東大におけるイノベーション教育の試みということで面白い取組のようであった。
 i.schoolという教育プログラムで20-30名の参加者によるワークショップで、すべての部局から参加できる。
 i.schoolでは、創造性を求められる課題を与えられた時に最適なワークショッププロセスを設計できるようになること、新しくてインパクトを生み出すモノやコトを生み出すことができること、の2つを目標としている。
 ワークショップを半年で約50回開催した。テーマの一例として、働く母親と子どものコミュニケーション、国内観光のこれから、新聞の未来を作る、日本の農業の未来、である。
 創造性の3形態として、組合せ型創造性、短冊形創造性、変換型創造性がある。
 新しさを生み出すメカニズムとして、他者を理解する、未来を洞察する、概念を明確にする、思考パターンをシフトする、価値基準をシフトさせる、新しい組み合わせを見つける、アナロジーを活用する、想定外の使い道から目的を発見する、ちゃぶ台返し、がある。
 この着想法については、私も独自の考え方をしている。おそらく、上記のメカニズムと似たもので、表現が多少異なるかもしれない。
 私の創造性のヒントの一つに「常識を疑う」というのがある。
 ノーベル化学賞を受賞した白川英樹博士の電気を通すプラスチック等がその例である。
 iPS細胞も当たるかもしれない。分化した細胞を赤ちゃん細胞に戻すなんて、常識外れそのものである。

 私は質問で、I,schoolテーマをどうやって選んだのか聞いたが、あまりはっきりした回答はなかった。

 Cの辻村氏は産業界からの講演者である。
 経歴は水力発電や半導体研究等を行った人である。20年後の自分を考えてみた。半導体はまだ進化しているのでそれをまだ追求している。
 20年前のアイデアで、ドラエモンのタケコプター(人間の頭にプロペラをつけて空を飛ぶ技術)は今ドローンとして捉えてみればよい。
 鉄腕アトムや鉄人28号のようなロボットは産業ロボットが現れている。

 この後にパネル討論が行われた。
 20年後の我が国の社会、未来の教育・人材育成、これからの教育、理工系及びコンソーシアムの役割をテーマとして議論した。

 私は東工大・大隅博士のノーベル医学・生理学賞受賞の横断垂れ幕を見ながら会場に着いたので、ノーベル賞受賞者の科学を目指した動機等を調べて、それを学生に伝えることが大事ではないか、女性の活躍が少ない、堀井氏のi.schoolのところでも子ども連れの女性がいなかった、昔アグネス・チャンさんが職場に子どもを連れて行って非難されたが、ああいう職場に子どもを連れて行っていい社会にはできないか、聞いた。
 前者は肯定的であったが、後者は否定的な意見だった気がする。

 他の人で軍事研究のことを聞いたり、またAIに職を奪われるのではないかと聞いた人がいた。
 前者の回答は覚えていない。後者については、AIにできることとできないことがあるので、できない方面の雇用ができるから心配はいらない、との答えだったように思う。

 以上でこのシンポは終了した。

 教育に関しては、自分の中に重要なテーマとして位置づけている。
 今の世界の貧困の大元も教育の欠如、そのためのユネスコの世界寺子屋運動等は日本の過去の例に照らしても有効な方法ではないかと思っている。
 現代版の世界の寺子屋をどのように形成するか、そのために自分は何ができるか、これからも考えていきたいし、また、こうしたシンポジウムに参加して、その考え方を醸成していきたいと思う。


<第8回 科学技術人材育成シンポジウム>
  ―20年後の社会を見据えた科学技術人材の育成―

1.日時:2017年(平成29年)1月28日(土)13:00-17:00
2.会場:東京工業大学大岡山キャンパス西5号館W531レクチャーシアター
    (東急目黒線・大井町線 大岡山駅下車 徒歩5分)
3.主催:日本工学会 科学技術人材育成コンソーシアム
    日本学術会議土木工学・建築学委員会
4.参加費:無料 但し、資料代は1,000円を申し受けます。
5.プログラム 総合司会 廣瀬壮一 コンソーシアム副代表
 13:00-13:10 開会挨拶 松瀬貢規 コンソーシアム代表
<基調講演>
 13:10-13:50 @「『Society5.0』にみる20年後の我が国の未来社会像」原山優子氏(総合科学技術・イノベーション会議 常勤議員)
<講演>
 13:50-14:20 A「原発事故と人材育成」水野倫之氏(NHK放送総局 解説委員)
 14:20-14:50 B「大学におけるイノベーション人材育成」堀井秀之氏(東京大学教授)
 14:50-15:20 C「産業界から見た科学技術人材への期待」辻村学氏(荏原製作所)

 15:20-15:30 (休憩)

<パネル討論>
 15:30-16:55 「20年後の社会を見据えた科学技術人材の育成」
       コーディネーター:廣瀬壮一 コンソーシアム副代表
       パネリスト:各講演者
 16:55-17:00 閉会挨拶 岸本喜久雄 コンソーシアム副代表
                                      −以上−

テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ

トラックバック(0件)

タイトル (本文) ブログ名/日時

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(0件)

内 容 ニックネーム/日時

コメントする help

ニックネーム
本 文
科学技術人材育成シンポジウムに参加 一つの石のブログ−科学と将棋と教育を好む人へ/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる