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zoom RSS 将棋界でのカンニング疑惑について

<<   作成日時 : 2016/11/06 09:56   >>

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 将棋界でのカンニング疑惑が報道された。

 2016年10月12日にテレビだったと思うが、日本将棋連盟が今年12月まで、三浦弘行九段を公式戦出場停止処分とし、竜王戦挑戦者としてに決まっていたが、これを取り消し、決勝戦で敗れた丸山忠久九段が挑戦者に繰り上げされる、との報道があった。

 突然のことで、何が何だかわからない状況であった。将棋界で何かが起こっている、とは思った。
 10月20日発売の文春にこの問題が大きく取り上げられていた。タイトルは「将棋『スマホ不正』全真相」である。

 以下は主に文春の記事からの引用である。

 今年の竜王戦の挑戦者決定戦の準決勝で久保利明九段と三浦弘行九段の対戦で三浦九段が離席の回数が従来よりかなり多くなった。将棋は三浦九段が勝った。
 気になった久保九段はその後三浦九段のその時の指し手を調べて、将棋ソフトとの指し手の一致率などを見て、疑惑を深めたようである。
 私もインターネットでこの棋譜を調べて並べてみた。三浦九段の将棋をあまり知っているわけではないが、ちょっと指し手の雰囲気が違う気がした。
 最終盤で、飛車2枚の並べ打ち、しかも2枚目の飛車は香車の頭にただ捨ての手である。将棋ソフトだったら指しそうな手であった。
 ただし、疑惑はその前の67歩成前後という指摘もある。飛車1枚と角2枚が狭い区域の中にある時に飛車取りに構わず、と金を活用するのはかなりの読み筋を必要とするようである。
 

 今年の9月の定例の会議で電子機器の持ち込み禁止や対局中の頻繁な離席を控えることが決まった。

 今年10月2日に名人戦A級順位戦で三浦九段と渡辺明竜王が対戦し、三浦九段が勝った。この対戦で三浦九段は「桂馬の高跳び(45桂)、歩の餌食」の手を指して完勝したのである。
 私は毎日新聞を取っているので、その後にこの棋譜が掲載されているものを毎日見ていた。
 10月14日から6回に亘って、この対戦の棋譜が掲載された。
 この対局はインターネット中継されていたらしく、終盤三浦九段が頻繁に離席していたようである。三浦九段は疲れていたので休憩していた、とのことである。
 初日の観戦記を書いた記者の見出しが「三浦、驚愕の一手!」である。
 私もこの手にびっくりした一人である。その後、桂得にもかかわらず、渡辺竜王は完敗したのである。
 その棋譜は切り抜いておいたので、その棋譜を載せようかとも思ったが、これは毎日新聞では有料で配信しているようなので、著作権に引っかかるかもしれないのでやめておく。
 三浦九段の言では、後輩に45桂のことを指摘されて、最初はばかな手と思ったが、検討してみると意外に難しいことがわかって試してみた、とのことである。

 第71期名人戦第5局で森内俊之名人(当時)が羽生王位(当時)を相手に、単純明快に角のラインを利用して飛車の頭に銀打ちをした棋譜を思い出した。
 あれも事前に将棋ソフトが何かの棋戦で指していた手を拝借した手だったと思うが、他の棋士が以前に指していた手をその後に試すというのはよくあることなので、この時は別に問題にならなかったのである。
 その場でのカンニングというわけでなく、誰か(棋士であろうが、ソフトであろうが)指した手をその後に試すということだからである。

 今回の騒ぎはそれが対局中に起こったという疑惑である。
 NHKの報道では、スマホのソフトを使って、こういうカンニングができる、というデモをやっていたので、私もそうかと思っていた。

 でも文春によると、内容は違っていた。
 パソコンに詳しい某4段が三浦九段にスマホから三浦九段の自宅にあるパソコンの遠隔操作の仕方を教えた、ということなのである。
 もし、それが行われたとすると、休憩時間に自宅のパソコンをスマホから遠隔操作して、次の一手を表示させることが可能になると思う。
 プロ棋士同士では、インターネットで名前を伏せて対戦しても、そのプロ棋士が誰かわかるという。そういう指し手の癖を棋士は持っているらしい。
 だから、渡辺竜王は理事たちに疑惑の相談をした。
 羽生三冠は「限りなく黒に近い灰色」という表現を使ったようであり、ある棋士は99.9%やっている、と断言したという。
 ただ、実際は現行犯逮捕というわけではないが、スマホ操作の現場、または三浦九段の自宅で三浦九段が対局中にパソコンの将棋ソフトが遠隔操作されている証拠を提出しないと、クロとは言えないのであろう。
 今のところ、状況証拠だけなのである。
 表面上は、三浦九段に事情を聞いたが、疑いをかけられているような状況では休場したい、と言ったが、休場届が提出されなかったので、年内の出場停止処分とした、との理由である。

 10月19日の毎日新聞の報道では、三浦九段も弁護士を通じて、対戦中にソフトを使用していない、として三浦九段のパソコン4台とスマホのアプリを撮影した画像提出をしているが、精査されていない、と反論している。
 しかし、スマホ自体は提出していないので、スマホからパソコンの遠隔操作のアプリを削除して撮影し、その後に再度ダウンロードすればいいわけである。
 スマホ提出すれば、アプリ削除しても復活ソフト等を使えば、遠隔操作アプリが存在したかどうかがわかるようなので、これを提出しないのは少し怪しい気はする。
 スマホ内の知人のアドレス等個人情報の面での問題もあることは確かであるが、それを上回る問題ではないかと思う。

 最近の将棋ソフトの発展のスピードが速く、叡王戦というソフトとプロ棋士のタイトル戦まで出てきている。
 この前身の電王戦では屋敷伸之九段他のプロ5人と将棋ソフトの棋戦でプロが1勝4敗と負け越している。
 それ以前において、渡辺竜王が将棋ソフトと対戦してぎりぎり勝ち、また米長元名人が将棋ソフトに完敗したことも記憶にある。

 将棋ソフトは今や人間のプロ棋士の頭脳を凌駕しているかもしれない。

 これからの世界を考えてみると、ちょっと恐ろしい気もする。
 こういうソフトに代表される人工知能の機器は便利な反面、これを使った犯罪なども次々起こるだろう。
 また、ソフトに悪意のあるウィルスを混入させて、個人情報を盗み取る、ということが普通に起こっている世界をいかに正常なものにできるか、そういう知恵を今人類は試されているようである。

 昨日だったか、このカンニング疑惑問題を検討する第三者委員会の但木委員長が委員2名を選任してこの日に初会合を開いた、との毎日新聞報道があった。
 今後も注目していきたいと思う。
                       ―以上−

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